優しさ届ける広い空！7

＊２９６話　卵焼きの行方(イラスト追加) ページ34

ミ「ココ様、ナッツ様、もうご安心くださいミル!ミルクが来たからには、お二人に不便な思いはさせないミル!!」

お客さんを見送ってココさん達が戻ってきた瞬間、ミルクさんがお二人に向かってそう宣言する

マ「でも、具体的には何をするマフ?いくらパルミエ王国の王子様とは言っても、この世界では商売をしないと生きていけないマフ」

ミ「まずはご夕食をつくるミル!食事はすべての基本ミル!」

えっへんと胸をはったミルクさんは、チラリとのぞみの方を向く

ミ「元気がないのはミルクと違ってちゃんと食べてないからミル」

いや、このお二人、シュークリームだの豆大福だの…それはそれは沢山お食べになられますが…

ミ「ミルクは今日もお昼をちゃんといただきましたミル」

うん、のぞみのお弁当をね…

マ「何を食べたマフ?」

ミ「あまあまフワフワの卵焼きのお弁当ミル」

の「ん?お弁当…?」

そこでようやくのぞみが気づいた

ミ「まぁ、あの卵焼きはもう少し甘さを控えた方がミルク好みだったミル」

の「って!もしかして私のお弁当を食べたのは貴方なの!?」

ガシッとミルクさんを掴み、のぞみが全力で不満の意を示す

ミ、ミルクさんめっちゃ揺れてる…!!ガクガクグラグラしてる…!!

ミ「離すミル!お二人のお世話の邪魔をしないでほしいミル!!」

貴「のぞみ、ストップ…!ストップ…!!それ以上は危ないって…!!」

の「だって!私のお弁当!!すっごく楽しみにしてたのに!!」

うん、のぞみと一緒にいると食べ物の恨みは怖いって本当だなって本気で実感するよ

ミルクさんもミルクさんで…気が強いうえにちょっと世間知らずなところがあるからなぁ…

貴「気持ちは分かる!でもほら、体格差を考えよう!?ちょっと落ち着いて…!」

の「う…」

のぞみはしぶしぶとミルクさんをおろした

貴「偉いよのぞみ」

の「言っとくけど、私は許してないからね!Aちゃんに免じておろしただけだから!!」

ミ「ふんっ、あんたたちがいるとかえって仕事の邪魔ミル!あとはミルクに任せて帰るミル!!」

の「にゃ、にゃにを〜!!」

うぅむ…



貴「少し前のかれんさんとりんを見てるみたいだ…」

マ「言えてるマフ」

私もマフィンも、苦笑いでのぞみたちの様子を眺める

り「私達はここまでじゃない」

か「そうよ」

お互いに負けられないとか言ってた人達が何か言ってるんですか

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