優しさ届ける広い空！

＊４３話　ナッツ ページ48

う「今回だって、あなた達の力になろうと」

ナ「頼んだ覚えはないナツ」

そりゃまぁ…眠ってたしね

か「頼んでなくても、あなたがドリームコレットから出られたのはのぞみがいたからよ。まずお礼を言うのが先じゃなくって？」

ナ「ナツっ」プイ

キーンコーンカーンコーン

こ「あ…最終下校時刻…。もう学校を出ないと…」

ナ「」

こまちさんの言葉に、みんな生徒会室の扉に向かいだした

コ「」

貴「・・・ナッツさん。あの…私達のこと、信用できないのは当たり前だと思います…」

一同『！？』

ナ「ナツ…？」

私は…ナッツさんがこうなっちゃった理由を知ってるから…

貴「きっと…私達には分からないほどの、辛いこととか苦しいことがあったんですよね…。でも、ここにいるみんなは…すごくいい人達ですよ。のぞみもりんも、うららちゃんもこまちさんもかれんさんも…すごく優しいんです。私もたくさん助けられた…」

さっきだって

みんなの言葉が、どれだけ嬉しかったか…

貴「だからその…今すぐにでは無理でも…少しずつ、仲良くなっていきたいなって…」

ナ「」

貴「・・・さ、みんな、急いでバッグとか、必要なものを教室に取りに行かなくちゃ」

こ「え、あ、えぇ」

私達は廊下にでる

生徒会室にナッツさんを一人残して…

う「・・・残してきて、良かったんでしょうか」

貴「ナッツさんのこと？」

う「は、はい」

貴「一人になりたいときもあるだろうし…今はそっとしておくのが一番なんじゃないかな…」

少なくとも私だったら一人になりた…微妙だけど…

り「ナッツって一体なんなのよ！」

コ「・・・ごめん」

人の姿に変身して歩いていたココさんがふと立ち止まり、ポツリとつぶやいた

コ「ナッツが酷いことを…。どうか許してやってほしい。いろいろあって、誰も信じられなくなってるんだ」

り「いろいろって…何があったの？」

コ「それは…」

の「ナッツは、ココの親友なんだよね？」

言い淀むココさんに、のぞみは明るく声をかける

コ「え？うん」

の「じゃあ私も、Aちゃんが言ったように、ナッツと仲良くなれるよう、友達になれるよう、頑張るね」

のぞみ…

の「ココも元気出してね。じゃ」

そう言い残し、のぞみは教室にかけていった

コ「のぞみはいい子だな…」

り「でしょ？ってこらのぞみ！待ちなさい！」

貴「ろ、廊下は走っちゃだめだよ」

２人を追いかけようとしてふと立ち止まる

貴「ココさん、きっと、大丈夫ですよ」ニコッ

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