軽率 ページ16
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「決勝進出祝って、乾杯!」
初日も無事に終わり、うちのクラスは男子バスケ、バレー、女子ドッジ等々、決勝戦まで駒を進めた。
明日は全競技の決勝戦をする大事な日、今からすんげえ楽しみだ。
夜「相手は去年俺らの敵だった片桐のチーム…」
「相手にとって不足はねぇ!絶対勝つぞ!!」
そう意気込み、みんなで缶ジュースを飲みながら明日に向けて作戦を立てる。
中学の頃に戻ったみたいで、今がすごく楽しい。
黒「おーい、作戦会議もいいけどそろそろ下校時間よ?」
夜「げ、まじだ。じゃあ今日は解散するかー」
何故か黒尾は関係ないのにバスケチームの中に当たり前のように溶け込んでいた。
その黒尾が毎回時間を見計らって俺らを帰路につかせてる。
さすが主将、やっぱちげぇな。
黒「じゃ、帰んぞ」
そして俺は、毎回こいつに家まで送ってもらってる。
黒尾の帰りが遅くなるからいいって言っても聞かねぇし、まぁ一人で帰るよりはマシかと思って俺も承諾したわけだ。
「やー、やっぱ今日の俺のシュートかっこよかったろ?
シュッと入ってったやつ!」
黒「おー、でもその後コケてたよな」
「いらんところは見ないでよろしい」
黒「コケてたよな」
「おい」
いつも通りのどうでもいい話。
居心地のいいこの時間、割と好きだったりする。
黒「…やっぱお前綺麗だよな」
「え?かっこいいじゃなくて?」
黒「綺麗」
「えー、綺麗ってなんか中性的っつーか…かっこいいがいいんだけどぉー」
黒「俺が綺麗っつったら綺麗なんだよ」
そう言って俺を見つめる。
その目とバッチリ目が合った。
___あ、やばい。
なにが、とまでは自分でもわからないけど、最近になってやっと黒尾が俺を見る目が、他の奴とは違うことに気付いた。
そして目と目が合えば、なんとなく、変な感じになる。
黒「__…A」
愛おしそうに俺の名前を呼びながら、俺に手を伸ばす黒尾。
こいつがなんで俺のことが好きなのかは知らねえけど、その気持ちは本気なのはわかってる。
俺もズルズルとうやむやにしねぇで、黒尾の気持ちを受け入れるか断ち切るかどちらかにすればいいのに、それをしないのはこいつとの関係が変わるのが怖いからだ。
黒尾の伸ばした手は、決まって糸を張ったようにピタッと止まる。
黒「…早く帰るぞ」
「…んー」
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雷雅 - 更新頑張ってください! (2018年1月22日 20時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
霸留(プロフ) - harunashiさん» 大変申し訳ありませんでした。初めてBL作品を書いたので、フラグのことを一切気にしていませんでした。お声掛けありがとうございます! (2018年1月11日 19時) (レス) id: 9ab1ebf13e (このIDを非表示/違反報告)
harunashi(プロフ) - あの、これってB Lのフラグたてなくてもいいんですか? (2018年1月8日 5時) (レス) id: 06b53e36cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霸留 | 作成日時:2018年1月1日 0時