【ＨＱ!!】掴めないやつ【二口堅治】 (ページ1)

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掴めないページ1

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「茂庭、またあの子来てるよ」

茂「あ、ほんとだ」

それはとある昼休みのこと。

いつも通り茂庭と雑談をしていたら二年の中ではかなり注目を集めている二口がまた教室まで来ていた。

あの子毎日来るよなぁ、茂庭のことどんだけ慕ってんだろ。

そんな野暮ったいことを考えながら、先ほど雑談の中心になっていた課題に再び手を付けた。

茂「－－－？」

二「－－－、－－」

いつもより若干話が長いな、部活のことでも話してるのかも。

「…あれ？ここがこうなるから…どうなんだっけ？」

茂庭がいないと解けないなこれ

そう思ってふたりの方に再び目を向けたらまだ話していた。

早く私の茂庭返してくれないかな…

「茂庭ー、早く戻ってきてー、ここわかんなーい」

茂「え？あぁ…二口悪い、また後ででいい？」

二「えー…ていうか毎回茂庭さんといるその女なんなんですか？彼女ッスか？」

茂「いや、ただのクラスメイト」

「え、なんかそれ薄っぺらくない？」

私は親友くらいには仲がいいかなって思ってたんだけど、まぁいっか。

茂「どこわかんないの？」

「んーとね、ここなんだけど…」

茂「ここね。俺やっとくからちょっと二口に付き合ってあげて」

「…え？」

課題から目を離さずに言う茂庭から視線を逸らして、先ほど私のことを茂庭の彼女と勘違いした二口に目を向ける

目がばちっと合うと、彼はにこっと笑った

二「ちょっと時間もらってもいいですか？」