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伏黒は知っていた。


乙女の術式を。そして、その術式に伴う欠陥を。




伏黒は知っていた。


乙女は自らの意思で呪霊を取り込まないことを。





伏黒は知らなかった。

乙女の体内に呪霊がいた事を。

それを使役する所を、初めて見た。





伏黒「なんで、呪霊を・・・」

『私の意思じゃない。色々事情があんの』




“なんで、呪霊を顕現できる?お前は一匹も取り込んでないはずなのに”



そう尋ねようとした伏黒だが、途中で乙女が遮った。




乙女は1度も、伏黒を見なかった。


謝られたとはいえ、乙女は納得していなかったのだ。
先程の口論の結末に。


謝罪された事で、無理やり終了し、ウヤムヤになってしまった事に怒っていた。




だからこれは、伏黒へのちょっとした腹いせと当てつけ。


伏黒の言う通りにはしたくないという、彼女なりの反抗。




『飲み込め』




乙女のその言葉にナメクジは上半身が残っている青年に覆い被さった。




すぐさま反応し、どかそうとする虎杖を止めるのにも抜かりない。




『大丈夫。遺体は持って帰ろう。私の中に仕舞うだけだから、大人しく見てて』




数秒後、青年はナメクジに飲まれた。




半透明の体に、まるで水槽に入れられたかのように透ける青年の姿を見て虎杖はホッと息をついていた。




『【縛】』




乙女がナメクジに翳した手。


ナメクジは乙女の手の平に吸い込まれるようにして形を変え、やがて黒い塊になる。





乙女は震える手で、塊を拾い上げた。




虎杖と釘崎は何をする気だろうと、興味津々で見つめる。





伏黒「・・・大丈夫なのか」


『うるさい』




次の瞬間、乙女はそれを思い切り口に含んだ。




虎杖「!?」

釘崎「ちょ、乙女!?」




すぐさま吐き出さそうと釘崎が乙女の背中を強く叩く。



『ふっ、・・・うぅ・・・(ゴクンー』




乙女は苦しそうにソレを丸呑みし、口元を抑えながら力なく両膝を着いた。




釘崎「ちょ、っとあんた・・・何して・・・!」



絶望にも似た表情で乙女を凝視する釘崎と変わるように、伏黒が乙女の傍らに膝を着いた。






伏黒「大丈夫か。気分は」

『さぃ、あく・・・』



至って冷静に乙女の背を撫で、顔を覗き込む伏黒を、顔色を悪くした乙女は近づくなとでも言うように胸板を押して拒否する。





伏黒「お前な・・・俺が気に入らないからってそういう無茶辞めろよ」

『無茶じゃない・・・』

伏黒「無茶だろ」

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(プロフ) - 自分の名前を設定したいです!駄目でしょうか?? (2021年12月28日 23時) (レス) @page1 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
お萩(プロフ) - 成る程!!承知しました!! (2021年3月3日 10時) (レス) id: dd7c82a96f (このIDを非表示/違反報告)
花璋(プロフ) - お萩さん» どういう事だろうと思って調べてみると、なるほど、NARUTOのサスケくんですか!確かに乙女と意志が似たり寄ったりしてますね(笑)コメントありがとうございます!wikiで読んだ程度ですが、サスケ君ほど重くはならない予定です!(裏切る可能性大) (2021年3月3日 7時) (レス) id: 7ebade7fdf (このIDを非表示/違反報告)
お萩(プロフ) - 心なしかサ○ケを思い出す…一 (2021年3月3日 1時) (レス) id: dd7c82a96f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花璋 | 作成日時:2021年2月26日 21時

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