39.昔の記憶 ページ43
｢楽しかったー！｣
博物館の中を見て回って、気づいたらもう夕方だ
博物館の外に出ると水中は夕日に照らされてオレンジ色に見える
朝とはまた違う美しさだ
｢そろそろ学校に戻ろっか｣
私が元来た場所に戻るために泳ごうとしたが
フロイドくんがその場から動いてくれない
｢フロイドくん？帰らないの？｣
ﾌﾛｲﾄﾞ｢帰りたくない｣
｢でも…｣
フロイドくんは黙って私を見つめている
ﾌﾛｲﾄﾞ｢Aちゃんを連れていきたい場所があんだよね。だから、お願い。もうちょっとだけオレに付き合って｣
彼の真剣な目に負けてしまい
私は彼のお願いを聞くことにした
｢…わかった。｣
ﾌﾛｲﾄﾞ｢やったぁ。じゃあ早く行こ〜｣
フロイドくんは私の手を引き、水面の方に泳いでいく
この光景、なんだか見たことがある気がする
一瞬頭の中の記憶と今見ている光景が重なった
これはきっと私が海で溺れたときの記憶だ
泳ぐのがあまり得意ではなかった私は溺れてしまって、正直そのときはこのまま死ぬと思った
でも、誰かが私の手を引いて溺れていた私を海面まで引き上げてくれた
そのとき見えたのは大きな背びれがある男の子だった
今考えるとその子は人魚だったんだと思う
そのあと私は気を失ってしまってはっきりと彼の顔は覚えていない
そのため彼にお礼は言えずじまいになっている
ﾌﾛｲﾄﾞ｢Aちゃん大丈夫？ぼーっとしてるけど｣
彼の声で私は我に返った
｢あ、ごめん。考えごとしてて｣
私がそう言うと彼は少し頬を膨らませた
ﾌﾛｲﾄﾞ｢オレ以外のこと考えないでよ！｣
｢あはは、ごめんね｣
あのときは言えなかったけどいつかお礼言えるといいな
そんなことを考えながら
私は水面の方へ泳ぐフロイドくんを見つめていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 839人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美月(プロフ) - ななこさん» それはどうでしょうか！wこれからのお楽しみです！ (2020年6月25日 23時) (
レス) id: 6feeb0dd0f (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - じゅ、重要人物…ですと?!…まさか黒ずくめの組織っ…?! (2020年6月25日 18時) (レス) id: 87c8770c51 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - うみねこさん» ありがとうございます！嬉しいです！絶対フロイドは机にフォーク刺せるくらい怪力だと勝手に思ってますw (2020年6月24日 23時) (レス) id: 6feeb0dd0f (このIDを非表示/違反報告)
うみねこ(プロフ) - 凄く読みやすいし、ストーリーも面白いです！机にフォークwwwフロイド君怪力ですねwww (2020年6月24日 19時) (レス) id: 7c7d156ca0 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - 莉弥さん» 読んでくださりありがとうございます！頑張って更新しますので、これからもよろしくお願いします！ (2020年6月22日 14時) (レス) id: 6feeb0dd0f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美月 | 作成日時：2020年6月13日 1時
