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――ここから先、軽い暴力描写が出てきます。苦手な方はスキップをお願いします。――
『ここ、来たことあるわ…』
せわしなく動く人の中に私は1人、寂しく立っていた。
どうやら周りの人々には私が見えていないらしい。
と思った次の瞬間、どこかのお屋敷の中へと場所が移る。
『綺麗なお屋敷ね。』
｢くるみ！！！！｣
突然名前を呼ばれ心臓が跳ね上がる。
私が振り向くよりも先に幼い女の子の声が聞こえた。
｢はい、お母様！只今！！｣
その女の子は私の横を通り必死の形相で階段を駆け上がった。
この屋敷には不相応なボロボロのワンピースにエプロンをつけている。
｢あんたって子はろくに使えもしないのね！！｣
パシンッ！
乾いた音が響き渡る。
｢きゃっ！｣
｢私の部屋の角の隅にまだ埃が残ってるじゃない！！！｣
｢ごっごめんなさい｣
｢早くもう一度やり直しなさい！！…次またやらかしたら……覚悟しておきなさいよ。｣
私はあの目を知ってる……。
母親とは思えないあの目。
見られるだけで心臓が凍てつくような…
『はぁ、はぁっはぁ、…』
動悸がどんどん速まってくる。
今度は厨房へと場所が移った。
そこでは恐らくこの屋敷のものであろう、メイド達が小声で話していた。
｢夫人、いつにも増して今日は当たりが強かったわね。｣｢あの美しさを妬んでいるのよ。｣｢でもあの顔は世界中の女性を敵に回すわ。｣｢そういう貴方もお嬢様のことはあまり好いていないのでしょう？｣
｢もちろんよ。｣
｢好いてしまった暁には、
御主人様に嫌われてしまうもの。｣
『御主人様に、…嫌われる……
お父様に嫌われる……？』
また場所が変わる。気が付くと私は書斎にいた。
目の前には少し成長し、私と同じ位の身長になった女の子。その前の椅子に座っているのは
紛れもなく私のお父さんだった。
｢お前は
この家には要らない。用無しだ。
出ていけ。汚らわしい小娘。｣
私を嘲笑う兄、姉達。
勝ち誇ったような顔の母。
口角が上がるメイド達。
｢大変、お世話に、なりました…。｣
女の子が土下座をすると、父はこれぞ快感といった顔で後頭部を靴を履いたままの足で踏みつける。
その顔は憎たらしい程整っていた。
そして私はこの瞬間、全てを思い出した。
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マッチ棒(プロフ) - 希さん» 最後まで読んで下さり、ありがとうございました！名前変換失敗したの気づかず掲載してしまいごめんなさい…ご指摘ありがとうございます。今後の作品も見て頂けると幸いです！待っています〜 (2018年10月23日 21時) (
レス) id: 9728f6b05b (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - 完結おめでとうございます！いつもキュンキュンしながら読ませて頂きました ; ; ただ1つ気になったのが最終話のスキャちゃんのセリフが夢主の名前変換がされてないみたいでそこだけちょっと気になりました…>_< 次のお話も楽しみにしてます(^-^) (2018年10月23日 1時) (レス) id: 257f80517e (このIDを非表示/違反報告)
マッチ棒(プロフ) - 希さん» たこ私もすごい好きです！頑張ります！ありがとうございます泣 (2018年10月9日 18時) (レス) id: 9728f6b05b (このIDを非表示/違反報告)
希(プロフ) - たこさんとっても大好きなので最高なお話をありがとうございます( ; ; )これからも更新楽しみにしてます！ (2018年10月8日 0時) (レス) id: 257f80517e (このIDを非表示/違反報告)
マッチ棒(プロフ) - 朝霧さん» ありがとうございます泣すごくモチベーションになります！ (2018年10月7日 23時) (レス) id: 9728f6b05b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マッチ棒 | 作成日時：2018年10月4日 20時
