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�� ページ10
治side
Aさんは、俺の手を取り一緒に走った
俺はちょっとだけ、ちょっとだけ嬉しかった
でも頭の中には、ずっと部室で話していた事が気になっていた
好きな人というか、好きな芸人、女優、俳優の話をしていた。
なのに、北さんは何故かAさんの名前を出した
その名前が出た瞬間、部室は驚きの声で溢れかえった
1番驚いてたんはアラン君やった
それも意外で、2重でびっくりした
俺の頭の中にはあることがよぎった
”北さんはAさんが好き”
聞くと北さんとAさんは、幼なじみらしい
いつも近くでずっと育ってきたそう
それやったらあんなに仲良いのも納得いく
Aさんも、北さんと話す時と俺らと話す時は何かが違う
これもきっと北さんが言うとった幼なじみやからと今更納得した
ほうか、俺は北さんにはかなわんよな
別にAさんのことが好きなんちゃう
ただ、1番仲良いのは俺やと思ってたから少し寂しいだけなんやと思う
実際今だってAさんは、俺の手を取ってくれたし
今に限らず、Aさんとは色んなものを食べに行ったりしとったし、遊びに行ったりもした
趣味も合うし、相談もたくさん聞いた
ちょっと自惚れたところもあった
でもほうか、北さんにはかなわんわ
きっとAさんも北さんが好きなんやろうし
治「なあ、北さんのこと好きなん？」
俺は考え無しに口走っていた
Aさんは、顔を真っ赤にして、俺の目を見ていた
やっぱりそうよな
お似合いやで、あんたら
この気持ちは、俺の勘違いで気の所為やと、無かったことした
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作者名：rukun0617 | 作成日時：2023年10月6日 18時
