リアル人狼ゲーム【カラ松】 (ページ9)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:16,024 hit

八匹目ページ9

どうして……私は今、ここに居るんだろう

そう何度思ったことか
過去に縛られ、身動きができなくなって

そんな事、したくないはずなのに

私は目を伏せ、風の音を聞く

「……どうしたんですか？松野さん…」
「ッ……やっぱり、わかってたか……」

そっと静かに屋上へ来た次男さん

この人狼ゲームは……と呟いた後、何も言わずに空を見つめた
私もつられて空を見る

月がとても綺麗だった

何を思って、人は空を眺める？

何があって人は生きようと足掻く？

そんなことすらわからない私に、死にたい人の気持ちはわからないかもしれない

それなのに、どうしてだろう

とても、死にたい人の気持ちがわかる気がするの

ねぇ、どうして？

脳裏に浮かぶ十四松の顔

やだよ……

ポロリと落ちた涙の雫は、誰も知ることもなく膝を濡らす

「……十四松は…人狼に、殺されたんだろうか……」
「…それ以外、無いでしょうね」

人狼が憎い？

その言葉が、喉から出てこなくて

こんな当たり前のこと聞いて何になるの？
あたりまえじゃない

弟を殺した張本人

人狼

そいつを殺したくない兄弟なんて、誰一人としていない

「松野さん、は。この学校で目が醒める前、自分がどこで何をしている人だったのか、覚えていますか？」
「え……？そ、それは──…」

チラッとカラ松を見ると、悩んでいるように眉を寄せている

やっぱり、そうか……

「…私も…何も、覚えていないんです」

自分の名前以外のことを、思い出せない

私は、何をしていたの？
何を思って生活していたの？

なぜここにいるのか

その鍵は、きっとその前の生活

何があってここへ？

共通点は何？

「……謎を解かないと、松野さんが報われませんよね」

ニコリと笑うと、そうだな……と緊張が解けたような表情を見せた

キラリと頭上で星が瞬く
月が煌々と地面を照らしていた

「それでは、おやすみなさい…良い夜を」
「あぁ、ゆっくり休んでくれ」

良い夜な筈がない

ゆっくり休める筈もない

人間の、社交辞令なんだろう

なんて、無情なんだろうか

機械的な挨拶がとても冷たく思えた

2日目の、夜が始まる

今日も誰かが殺される

✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ ✽.｡.:*・ﾟ

日本へ帰ってきましたー！！
ただいま！

カナダ楽しかったですねぇ…街中がすごくオシャレでした！

でも味噌汁が飲みたくなってきました。
機内でちゃんと飲みましたよ！