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十八匹目 ページ19

「ん……」


夢…?
何か、悲しい夢を見ていた気がするんだけど…

ここへ来てからずっと同じ夢を見ているが、その夢の内容が思い出せない

とてつもなく暑い日の出来事だったと思うんだけど…
私にとって夏はとても綺麗な日
その夢の舞台は夏なはずなのに、楽しい夢じゃない


いつの日からか私は夏を嫌いになっていた


乾いた蝉の声も、抜けるような青空も
白い光る雲も、咲き乱れる向日葵と朝顔も


何か不快なことがあったはず…それが、思い出せない


うーん、と頭を抱えていると、A、とカラ松が入ってくる


おはよう


その声が、なぜか愛おしくて
私も緩んだ頰を抑えて、おはようございます、と答える


「今日は誰も殺されなかったぞ。人狼は一休みしているらしい」
「一休みとは…?」
「あー、まぁ…そんな日があるらしい、くらいで良いんじゃないか?朝ごはんだ、そのキュートな寝癖を直して家庭科室へ集まってくれ」


そう言って、バチッとウインクをかますカラ松さん
トド松さんはそんなカラ松さんを冷めた目で見ている
イタイってトド松さんが言ってたけど、こう言うことか…


今日は死人がいない、と聞いただけで幾分体の重みがマシになった


「おはよう…」


誰だか覚えていない、夢の中で会った女の子に挨拶をする


その女の子の声が不思議と頭でリピートされるのだ
聞いたことがないはずなのに


『敬語なんて堅苦しいじゃない、──で良いのよ』


よろしくね、A


その声が響いて離れない
名前も知らないはずなの
声さえもわからないはずなのに

なぜか、とても大切な人だった(・・・)と思える


そして、一瞬の喪失感と続く悲しみが


あなたは…………誰───────?


「痛い」


ボソリと呟いた言葉は、カラ松さんには聞き取れなかったらしい

頭が、割れるように痛い
思い出せそうで思い出せない

あなたは……



「そういえば、一つ思い出したことがあったんだ」
「え?っと…つまり、ここにくる前の記憶、ですか?」
「あぁ。俺たちが同じ学校だ、と言うのは制服でわかるが、それぞれなんの部活に入っていたのかを思い出したんだ」
「部活…?」


でも、何の関係が?

不思議そうに眉を寄せる私を見て、カラ松さんは関係ないかもしれないが、と前置きをしてから話し始めた
トド松さんは黙ってカラ松さんの話を聞いている


「おそ松は確かバスケ部だ。そして俺は演劇部。チョロ松が生徒会をしていて、一松は何もしていなかったと思う。十四松は野球部で、トド松も何もしていなかったな……」
「生徒会って事は頭いいんですね」

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松々先輩(プロフ) - れおさん» ありがとうございます〜!!そう言っていただけて嬉しいです!まだ番外編は残っておりますので、最後まで頑張ります!! (2020年12月26日 14時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
れお(プロフ) - はあああ!最後まで素敵!大好きです… (2020年12月25日 22時) (レス) id: 0afdf78ade (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - ふゆっこさん» 気づいてくださって嬉しいです…!少し歌詞を混ぜました! (2019年7月30日 22時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆっこ(プロフ) - 妄想感傷代償連盟・・・ (2019年7月30日 22時) (レス) id: 354b18a198 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - ももまつ(カラ松girl)さん» いえいえ!気にしないでください…! (2019年5月19日 19時) (レス) id: 3db3ef1937 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:松々先輩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年7月21日 1時

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