リアル人狼ゲーム【カラ松】 (ページ13)

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十二匹目ページ13

「……どういうことですか？仕事？これが？」
『はい、そうですよ？仕事と言っては大袈裟かもしれませんが、私に課せられた【使命】です』

こんなことが……？
使命？

でも、百歩譲ってこれが使命だったとして、どうしてこんな使命が課せられるの？

『そして貴方達には、一つ謎が解けたようなので〇か×かだけ教えて差し上げましょう！皆さんの仰っていた通り、松野おそ松様の役職は霊能者。流石は学年一位を誇る秀才少女と言ったところですね？AAさん？』
「……なぜあなたが私の名前を知っているのですか？」
『…さて、それは何故でしょう？』

裏がありそうなことを言う道化師
コイツの策略か否か……策略だとすれば、私の名前を知っている訳は大した訳ではないという事

謎には関係しない

でも、もし関係があるのなら？

これが、いわゆるヒントというやつだ

道化師の声からして男……？

ノイズのかかったような声でよくわからないが、多分そうだろう

『そして、ヒントを差し上げます。ヒントは《ローマ字》。では皆さんの健闘を祈ります』

プッ

放送が終わって、シーンと静まり返る部屋

ヒントが……ローマ字…？

どういうこと？
役職を解くのに、ローマ字を使う？

「役職か、それ以外か……ヒントはローマ字、ということですね」
「本当にあいつの言葉を信じるのか？」
「今はそうするしか手段がないからね…」
「あのさ」

二人と話し合っていると、松野くん(四男)が話しかけてくる

「あんたの、松野くんってやつ、誰のこと言ってるかわかんないから名前で呼んでくんない？」
「ぁ…そうですね、すみません。一松くん」
「……あ、そうだ！昨日の夜から考えてたんだけど、みんな自分の役職って知ってる？Aちゃんも兄さんたちも、役職が自分でわかった、って人…いない？」

ずっと今まで考え込んでいた様子のトド松くんが口を開いた

「いえ……私は知りませんよ？」
「俺もだ」
「僕も」
「……俺も、知らない」
「そっか～、やっぱり知らないんだ！どうやっておそ松兄さんは自分の役職がわかったんだろう？」

確かに……おかしい、気がする

この中で自分の役職を知る人は誰一人としていない
というか、全員夜の記憶がないと見える

それなのに、おそ松が殺されたのはなぜ……？

人狼がおそ松にわかったとして、おそ松は次の朝には覚えていないことになる

おそ松だけ、覚えていたの……？

『またまた皆さんお困りのようですね？』