リアル人狼ゲーム【カラ松】 (ページ2)

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一匹目ページ2

「って言うか、ココって山奥の廃墟だよね…」

確か、元小学校？

探索でもしようか、と廊下を歩いている
廃墟にしちゃ比較的綺麗な方だろう

でも、なんでここに……？

目を覚ましてから暫く経ったが、何もないし何も起こらない

私一人なんじゃ…と思ったが、それならば放送であんなことを言うとは思えない

私以外にも、何人か誰かいるはずだ

「あのー！誰かいませんかー？」

声を張って歩いていると、ガラッと隣の教室が開く

ビクッと肩を震わせたものの、出てきた人は普通の人

青いパーカーを着ていて、制服のブレザーをまくっているその人は、何を隠そうあの有名な松野くん(次男)

「な、なん…なんで、こんなところに松野くんが…？」
「……誰だ？」
「あっ、ごめんなさい……私、AAです…」

そうだよね、私のことなんて知るわけないよねー

知ってた知ってた(泣)

「松野くんは、教室で一人だったの？」
「あぁ、丁度目を覚ました時に放送が流れて……Aもか？」

イタイサイコパスだ、と有名な次男くんは、今はそんな雰囲気全く感じられない

危機感を覚えているのか？
まぁ起きたら見覚えのない所で知らないうちにゲームに巻き込まれてました～、とかシャレにならないけど

しかも会って早々名前呼び～

レベルの高い人は違うな…と思いつつそれじゃあ、他のご兄弟は？と訊けば、さぁ……と首を傾けていた

「多分……この学校内に、いると思う」

確信はないが…と言いながら歩き出す松野くんについて行くと、広いところに出た

ここって……

「グラウンド…か……」

やっぱり…

少し荒れたグラウンド
草が生えてはいるけれど、まだ土の部分の方が多い

でも…なんでここに……？

「松野くん……」

グラウンドの真ん中には大きなイビキをかいて眠りこける1番目の松野くんが
……いや、よくそんな中で眠れるなぁ

「おい兄貴！！起きろ！」

そんな松野くんを起こす松野くん

私は周りを見渡す

すると、おいカラ松！！と叫ぶ声が上から聞こえた

「えっ」
「と、クソ長男！早く起きろよー」

どこから？

上を見上げると、屋上にいる松野くん
……多分、3番目…？

「チョロ松か……」

今降りるから待っとけよー、と大声で叫んだあと、松野くんは階段を走って降りて来た

と言うか、私置いてけぼりっていうか…

「え～っと、A！」
「！？え、な、なんで私の名前…」
「えー？俺可愛い子の名前覚えてるからさ」

松野1番目君は女タラシらしい