現実は小説よりも奇なり【d!】 (ページ16)

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14話ページ16

syp side

ci「えっ！？じゃあ俺らがマフィアって知らんかったの！？」

『なんとなくそんな感じの人達なんだろなぁとは思ってましたが、確定とまではしてませんでしたね』

「チーノ君がマフィアって言ってようやく知りました」と話す彼女はただの平凡な一般人にしか見えない

それでもさっきの俺達に向けた目

グルッペンさんに向けた時ほど鋭さはなかったが似たような雰囲気を持っていた

かと思えば今のようにチーノと話に花を咲かせている

syp「(こりゃ確かに興味が出てくるわ)」

はっきりいうと俺もチーノも彼女がここにいることにあまり賛成ではなかった

利用する価値もないのに何故生かしておく必要があるのか

何もないなら殺してしまえばいいのにと思っていた

でも

『今さら怖いなんて思わないよ』

彼女の言葉が

目が

まるで『勝負だ』と物語っているようで

勝負心をくすぶり

血を滾らせ

戦争好きな狂った俺らを魅了する

きっと彼女と話しているチーノもそうなのだろう

syp「(アカンなぁ、まさか会ってすぐ魅了されてまうなんて)」

もっと見てみたい

もっと感じてみたい

彼女が俺らに向ける目を

彼女が俺らに与える得体の知れない何か(・・)を