2−3 ページ6
・
「…黙ってたんですが…、私自分で帰られるので…、帰ってもいいですか?」
そう問うと、ジェノさんは不思議そうな顔をして私に「自分で帰られる?無理だろう」と言う。
しかし私はポータルが使える。その事はさっきも説明した通りジェノさんも知っているだろう。
「わ、私は…ポータルが…」
「開けないはずだろ。オレの言葉を信じられないなら開いてみろよ。」
そうジェノさんに言われ、Undertale行きのポータルを出現させる。
特に問題は無いようだ。
試しにポータルに触れてみると、バチりと弾かれその瞬間ポータルが閉じた。
ズキズキと弾かれた手が痛む。
「ほらな。少しずつ治っているようだが、その傷からな、魔力が盛れ出してるんだ。傷が治って魔力が回復するまでアンタはここから出られないだろうな。」
そのジェノさんの言葉に対して「ぇ…、」と声が漏れる。
早く戻らなきゃ…、早く…。
エラーさんがあの子に洗脳されていないとは考えられない。あの闇AUアジトにエラーさんはいなかった。
つまり彼はあの世界に閉じ込められていないわけだ。
もしもエラーさんがあの子に洗脳されていたら、あの世界を破壊されるかもしれない。
私だけの楽園。 私だけの孤城。
私の初めての…、存在しない神様からのプレゼント。
初めての心の支え。
勝手に与えたくせに…、勝手に居場所を奪わないでよ…。
「…っ…、ぁ…れ…?」
不意に涙が溢れていたことに気づく。
ジェノさん達に勘づかれないように、顔を見られる前にサッと目元を服の袖で拭く。
泣くだなんてこと、もう子供みたいなことしてはいられない。今まで何度この目から涙が流れたことか。自分のものは自分で守るしかない。奪われるだけの子供じゃいちゃいけない。
進行、展開が早いなら。それに追いつく他選択肢はない。展開に着いていけ。
周りを巻き込んだツケは、自分で払わなきゃいけない。
そうだ私は誓ったんだ、もう二度と危険な目に周りは巻き込まないと。
163人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
glico - 大丈夫ですか?更新頑張ってください‼️ (3月23日 0時) (レス) @page16 id: 2397b8754e (このIDを非表示/違反報告)
あ - うんうん。 (6月30日 23時) (レス) @page17 id: 711e38ef56 (このIDを非表示/違反報告)
レーニャン(プロフ) - 戻れたようで何よりです。これからも更新頑張ってください。 (5月15日 18時) (レス) id: b30d9de8f4 (このIDを非表示/違反報告)
なえぎ - レーニャンさん» ありがとうございます!!!再ログイン試してみます! (5月15日 17時) (レス) id: 08def29628 (このIDを非表示/違反報告)
レーニャン(プロフ) - IDとパス覚えてればログインできます。あと、メアドとID覚えてればパス覚えてなくても再ログインできたハズ。 (5月15日 7時) (レス) id: b30d9de8f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ