極度の対人恐怖と悪女さん。【AU】 (ページ3)

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いちわページ3

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今日はセリーナさんに呼び出された。

とあるAUの誰もいないスノーフル。そこには、セリーナさんとその他…、インクさん率いるサンズさんたちが佇んでいた。

なんとも言い表すことの出来ない恐怖が私の胸を締め付けた。何をされるか何を考えているのか何を言うのか。

何も分からない彼らが怖い。

そして、セリーナさん。幾度となく私に酷い仕打ちをしてきた。その行動に明確な理由なんてものは無いだろう。あるとするならば楽しいから。

「みんなぁ…！セリーナ怖いよぉ！また痛いことされちゃう！」

怖いのはこっちの方だ。胸が苦しい。どくどくと心臓が脈だっているのを感じる。怖い。気分が悪い。

「大丈夫だからね。僕らが守ってあげる。」

キュッとセリーナさんの手を握りながらそう呟くインクさん。

守るまでもないと思う。なんせ、私は……。

恐怖と不安でだんだん息がしずらくなる。苦しい。吐き気も目眩もする。もう嫌だ。

だんだんとわざとらしく足音を立ててセリーナさんが近づいてくる。

やめてよ。

来ないでよ。

途端に足に力が入らなくなり白い雪の上にしゃがみこむ。

『嫌…、怖い、痛いのは嫌っ……やめて…蹴らないで、助けて…ッ…、殴らないで…、来ないでッ…、ぅ"ッ、お"ぇ…、』

ああ…、お昼ご飯…トリエルさんがせっかく作ってくれたのに…。吐いちゃった。

「…は！？、なんでアンタ吐いて…！」

今まで我慢していてセリーナさんの目の前では吐かなかったので、今初めて吐くところを見て驚いたのかセリーナさんはどんどんこっちに近づいてくる。

どうせ演技だろうとサンズさん達はセリーナさんに制止をかけるがセリーナさんは気にもせず近づく。

腕を引っ張ってでも近づくのを阻止して欲しい。

『…嫌っ…来ないで、……!!…、っお"ぇ"ッ……、ゲホっ…ケホッ』

吐きすぎだ。喉が痛い。さっきまで白かった雪も私の吐瀉物で濁った黄土色に染まっている。

汚い。

これを見てセリーナさん達はどう思うだろうか。

汚らしいと私をもっと貶すのだろうか。それともそのまま殺すのだろうか

もうどうでもいい。

どうせまたいつものように倒れ込むんだ。

ろくに対処法も考えられない

せめてトリエルさんから貰った服を汚さないようにと吐瀉物を避けて深く積もった雪の中に倒れ込んだ。