蜃気楼のような君 (ページ3)

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はじまりページ3

それから毎日君と接するうちに
どんどん君に惹かれていった

「ねぇ」

「はい…？」

「んーん。」

「なんですか北山さんっ！気になるじゃないですか！」

「んー、じゃあ…今日夜空いてる？あっ、変な意味じゃないよ？笑」

「分かってますよ！！もう…あ、空いてます…」

「おー！じゃあさ飯行こうよ！俺の行きつけの焼き鳥さんがあるんだ。どう？」

「いいですねぇ…行きたいです！」

「よしっ、じゃあ決まりね。終わったらまたここで。」

「わかりました！」

俺はこの日に気持ちを伝えたんだ。
もっとおしゃれでムードあるとこにしようとも思ったけど
そういうの俺も、君も得意じゃないしね？
いつもと変わらないゆるい雰囲気の中、一人心の中でドキドキしてた俺。
こんな気持ちは俺にしては珍しい。

車できた俺達は、かわいくジュースで乾杯した。
焼き鳥にがっつく君は無邪気で、幸せそうで可愛かった。

「ああ…」

「どうしましたか…？」

「いや、俺Aのこと好きだなあと思って。」

「…？！？！」

声も出さず、ただ目を思い切り見開いて
いかにも"びっくりしてる"って顔をした君。

「ん？どうした？」

「い、今なんと…？」

「好きなんだ。Aのこと。」

「え…っ」

「いやだ？」

「……」

「…ん？」

「びっくりして……」

「逆に気づかなかったの？？俺結構分かりやすかったと思うんだけど…」

「全然気が付きませんでした。てっきりみんなにこうなのかと…」

「好きな子にだけだよ。」

「北山さん。」

「はあい？」

「すごくすごくすごーーーーく。嬉しいです。」

「俺の事好き？」

「私も…北山さんが好きです。」

「…うれしい。めちゃくちゃ。」

「私もです。」

「俺たち付き合おっか。」

「……っお願いします。」

「な、なんだよ…泣くなって。」

涙を溢してよろこんだ君の美しい顔は
今も俺の心に存在してる。
消えることなんてない…ずっと。