＊10話＊ 喫驚プライス！ ページ10
次の日は休みも終わり、私にとっては学校生活初日。
少し緊張しながら、昨日貰った花を髪飾りにして教室へ入る。
ちなみに夢じゃないってわかってから、色々メモするために小さいノートを持ち歩く事にした。
2日前目を覚ましてから今までの、この世界の常識や人の名前などをメモしている。
私の隣のオンボロ寮には監督生さんと、その相棒のグリムが住んでいるらしい。
グリムの名前を昨日聞き出した。
「仔犬、何をしている？早く教室に入るんだ」
「あぇ！？先生！」
「その髪飾りは…一体誰に貰ったんだ？珍しい花でできているが」
この先生の名前も覚えた。
理系科目担当、クルーウェル先生。理系科目担当ってだけで苦手意識を持ってしまう。
髪飾りって、この透明の花の話だよね。
昨日の経緯を説明すると、「なるほど」と顎に手を当てて考え始めるクルーウェル先生。
何かまずいことでもしたかな…だってこの花枯れないって聞いたから…。
「ダメでしたか」と恐る恐る聞くと、ニコッと笑って「いや」と言う。イケメンですね。
「ダメではない。見事だ、似合っている」
「あ、ありがとうございます…」
今ので高感度MAXなんですけど。
この学園先生までイケメンってどうなってんだとは思うが、私の顔もその分矯正されているかもしれない。
ジッと私の髪飾りを見つめるクルーウェル先生。そろそろチャイム鳴ると思います…。
イケメンに見つめられて羞恥心が爆発しそうだな、なんて考えていると、「仔犬」と先生が生徒を呼ぶ時の独特の二人称で呼ばれる。
はい、私は一生あなたの仔犬。
「何でしょう」と先生を見上げれば、「この花はどこで手に入れた？」と生真面目な顔で言われた。
どこで、って…あの赤目の少年に助けてもらうついでに取ってもらったって言うか。
言い訳の付属品？
あの赤目くん、何寮なんだろう。
昨日必死で覚えたんだよ、全寮。
レオナさんいるところがサバナクローで、獣人くんだったら大体あそこだって思って良いんでしょ？
そんで、私が昨日見事に客を捌き切ったあそこはオクタヴィネルってところで。
そう言えば、昨日遭遇した“監督生”くんとその他2人はどの寮なんだろう。顔にトランプのマークあったよね、でもそんな寮知らないしなぁ…。
「まぁ良い。大切にするんだな。市場で買えば家が一軒買えるほどの値段のする珍しい花だ」
「いっけ…！？」
ちょ、待っ…！一軒！？
あの赤目くんはそれ知ってるんだろうか…この世界の家一軒がどれほどの価値があるのかはわからないが、家となればかなりの値段だろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 274人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
松々先輩(プロフ) - マチさん» ありがとうございます！！私も明晰夢見たことないんですが、妹が見たことあるらしくて…自分の思い通りの夢ってめっちゃ羨ましい…！コメントありがとうございました！！ (2020年7月24日 13時) (
レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
マチ - 面白いぃぃぃぃぃ!!えっ明晰夢見てみたい((( (2020年7月24日 2時) (レス) id: 9256472735 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
