＊39話＊ 睡眠アドーニス！ ページ39
「おや、マレウスよ。Aを連れて森を散歩とは、羨ましいのぉ」
「あ、どうも…迷子になりまして」
どんだけ歩いたらここに辿り着くんだ…自分で呆れてものも言えない…。
力のない笑い声を上げると、バンッと扉が開き、そこには声が大きいな、と言う印象を持っていた一年生が。
確かセベク。だよね？
「シルバーがまた寝ています！」と言ってこっちへ進んできて、ようやく私に気づいた。
チビですけど、そんな見えないですか私。
少々落ち込んでいると、「では行くとしよう」と私の腕を引いて屋敷を出る。
あの、鏡の間は…。
そうか、このメッシュショタは“リリア先輩”ね。ショタのくせに色気ぱねぇ。
こんなこと言ったら殺される！？
刺客を警戒して辺りをキョロキョロしていると、リリア先輩が私の手を握ってくる。
え、ちょ、心の準備ができてないんですけど！！
待っ…。
「お主がこの森へ来たのは時空の歪みじゃな」
「歪み？」
「あぁ、たまたまこの森へ来たが、もしかしたら時空が違ったのかもしれんのぉ」
クククッと笑うリリア先輩は楽しそうだが、私的にはそれ命の危機なんですけど。
心配になって繋がれたリリア先輩の手を握り返すと、愉快そうに笑いながら「心配するでない」と頭を撫でられた。
はぁ？かっっっっっっわよ。(キレ)
可愛さ犯罪級だな、と思いながらリリア先輩を見つめる。
クフフ、ともう一度笑った時、ルビーのような瞳が細まる。
い、色気の権化…！
ショタと思わせての色気お兄様はヤバいですリリア先輩！！
ドキドキうるさい心臓が身体中に血液を回して少しずつ体温が上がっていく気がした。
「お、シルバーはあそこで寝ておるぞ」
「どこでも寝るんですね…シルバー、起きてー」
…っていうかめちゃくちゃ動物集まってくんじゃん。
鹿も鳥もリスも蝶も、シルバーの周りに集まっている。
眠り姫みたい…と幼い頃に憧れたプリンセスを思い出した。
まつ毛綺麗…キラキラ光って、ダイヤモンドみたい。
触っちゃダメかな、でも寝てるし。そっと近づけば、動物たちは逃げることなく私に道を開ける。
こ、こんなメルヘンな世界存在してたなんて…！
お姫様気分に浸りながらイケメンの隣に腰掛ける。
いい感じの日当たりで…これは寝ちゃうな。
「気持ちよさそうに眠っておるのぉ」
「マレウス先輩は寝てるんですか？」
「あぁ、しっかり寝ている」
…当たり前だけど聞いてしまった。
いつ寝てるんだろう。夜寝てなさそうだし…いや、知らないけどさ。
私は寝ないとヴィル先輩に怒られるのでしっかり寝てます。
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松々先輩(プロフ) - マチさん» ありがとうございます！！私も明晰夢見たことないんですが、妹が見たことあるらしくて…自分の思い通りの夢ってめっちゃ羨ましい…！コメントありがとうございました！！ (2020年7月24日 13時) (
レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
マチ - 面白いぃぃぃぃぃ!!えっ明晰夢見てみたい((( (2020年7月24日 2時) (レス) id: 9256472735 (このIDを非表示/違反報告)
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