＊26話＊ 堂々プロテスト！ ページ26
「お言葉ですが」
落ち着いて、落ち着いて。そう、夜の静かな湖畔をイメージしよう。
目を瞑ってイメージを膨らませて心を落ち着かせる。このままだとユニーク魔法をぶっ放しそうだから。
でもヴィル先輩を貶すなんて、私は許さない。ルーク先輩達の代わりにここでガツンと言わせてもらおうじゃないか。
生憎私はエレガントなるものに興味はないし、自身の素行を直すつもりもない。
「少々はしたないですけど許してくださいね」とあらかじめヴィル先輩に許可を取り、不思議そうな、困惑したような顔をしている不届き者に笑顔を向けた。
「私は元々持ち合わせているものを、あたかも自分が手に入れたもののように自慢げに語る方は嫌いです。それに貴方、自慢できるほどのお顔は持ち合わせていらっしゃらないように思えますが？」
「なっ…」
「ヴィル先輩を私はモデル仲間としても、学園の先輩としても尊敬していますし、とても聡明で美しい方だと存じておりますので…それは、貴方の出来の悪いオツムでも理解できますよね？」
「それがわかればご退場なさってください」とニヤリと笑えば、不届き者は喉に何かがつかえたような顔をして「帰る！！」と不機嫌そうにスタジオを出て行った。
本当に出来の悪い頭の持ち主だ。一応エレガントさを欠けさせないように言葉遣いには気を使った。
「困るよ〜！」とオロオロしている現場監督さんには少し悪いことをしたかもしれないけど、私は後悔していない。
「ごめんなさ〜い」と精一杯の可愛い猫撫で声で監督さんに謝って、撮影は再開した。
お昼には終わるのだそう。
「Aさんって時々あぁいう真面目なこと言うからファンが途絶えないのよね〜」
「そうそう、低身長のモデルの味方だしね〜」
…なるほど、私の株はこうやって上がって行くのか。
納得したところで、ヴィル先輩に向き直る。
すると、ヴィル先輩も私を見下ろしていた。
「…よく言ったじゃない、スカッとしたわ」
「！はい！」
だってヴィル先輩を貶すなんて、身の程知らずもいいところ。
「ヴィル先輩のこと悪く言うなんて許せませんからね」と言うと、にっこり笑って頭を撫でられた。
自然とそう言うことできちゃうのがヴィル先輩ですよねー。
でもなんていうか、男の人って言うよりはお姉様って感じがする…。
姐御と呼ばせていただいても？
「何かお礼を…」
「えー…別にいいんですけどねぇ。あ、そうだ！じゃあ今度の休み暇ですか？」
「暇だけど？」
「デート行きましょう！」
「は？」
＊27話＊ 完璧エスコート！→←＊25話＊ 不愉快ナンパマン！
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松々先輩(プロフ) - マチさん» ありがとうございます！！私も明晰夢見たことないんですが、妹が見たことあるらしくて…自分の思い通りの夢ってめっちゃ羨ましい…！コメントありがとうございました！！ (2020年7月24日 13時) (
レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
マチ - 面白いぃぃぃぃぃ!!えっ明晰夢見てみたい((( (2020年7月24日 2時) (レス) id: 9256472735 (このIDを非表示/違反報告)
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