＊19話＊ 少年ビューティフル！ ページ19
「なぁA！今夜はスカラビアで飯を食わないか？」
「こらカリム！Aにも何か予定があるかもしれないだろう！」
「あぁー…ごめんね、今夜はちょっと…また誘ってくれない？」
「わかった！ジャミル、そん時は宴を開いても良いよな？」
今夜勉強を始めなければ、確実にしないようになる。
それと赤目少年は“カリム”、サラサラヘアーは“ジャミル”って言うの。了解。
ウタゲってのがよくわからないけど、精一杯もてなしてくれるってことだよね。厚意に感謝。
「また今度ね」と言って別れる。ヴィル先輩に上着返しに行かなきゃ。
この時間帯だったら食堂だろうか。
テクテク長い廊下を歩いていると、チラチラと人に見られている視線を感じる。
大方、思っていたより小さい…とか考えているに違いない。
私だってこれでモデルやってるとか思ったことないよ。未だに信じられないし。
「あ！ヴィル先輩〜」
「あら。ブレザーならいいって言ってるじゃないの」
「でも身体を冷やしたら痩せにくくなりますよ？」
「だから着ていてください」と半ば無理やりヴィル先輩にブレザーを押し付ける。
私は太りにくい体質だ。何故なら女神族だから。でもヴィル先輩はそうじゃない。まぁ、女神族だって言っても通用するくらいの美貌は持ち合わせているけど。
「生意気ね」と言って笑ったヴィル先輩はブレザーに腕を通す。
そう言えば、さっきからヴィル先輩の後ろにいるこの綺麗な子は？
うわ、お人形さんみたい…。
「話すのは初めてだったかしら」
「いえ…この前魔法史を教えてもらいました。この前はありがとうございました」
「ん、ううん。でも薬学はヴィル先輩の方が詳しいから、私に聞かないほうがいいからね」
…知り合いだったか。
とりあえず名前聞き出さなきゃ。
私に敬語と言うことは1年生？可愛い、美少女みたい。
ニコ、と私に笑いかけるその笑顔が眩しい。この前ヴィル先輩が一緒に歩いてた帽子被ってる人も美形だったし、ポムフィオーレには美形が多いのかも。
彼に合わせて私も笑いかけると、パッと目を逸らされた。
泣いていいかな。
「何恥ずかしがってんのよ、堂々としてなさい」と彼の背中をバシンと叩いて背筋を伸ばすヴィル先輩。
美に関しては誰よりもスパルタだからなぁ…。
この前、前屈みで考え事しながら歩いてたら容赦なく背中叩かれたし。モデルにあるまじき体勢とか言われた。
だって私前の世界ではリベロで常に前屈みの姿勢だったんですもん…。
「あっ、そうだ、一緒にご飯食べませんか？」
君の名前が聞きたいんだ。
＊20話＊ 騒々ランチタイム！→←＊18話＊ 既視感ヒストリー！
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松々先輩(プロフ) - マチさん» ありがとうございます！！私も明晰夢見たことないんですが、妹が見たことあるらしくて…自分の思い通りの夢ってめっちゃ羨ましい…！コメントありがとうございました！！ (2020年7月24日 13時) (
レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
マチ - 面白いぃぃぃぃぃ!!えっ明晰夢見てみたい((( (2020年7月24日 2時) (レス) id: 9256472735 (このIDを非表示/違反報告)
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