＊17話＊ 牽制クイーン！ ページ17
「あら、今日は胸潰してないのね」
「あっヴィル先輩！」
毒や薬に特化したポムフィオーレの中でも最も劇薬を作ることができるために、寮長にまで選ばれたヴィル・シェーンハイト先輩。3年生。
容姿にも毒があり、かなり顔がいい。私と1番仲のいいモデル仲間なのでは…？とネットのHPで書かれていた。
確かに綺麗な顔をしている…努力で手に入れたんだろうその美貌、私なんかとは違う。生まれつき、ってあんまり嬉しくないんだよね。私はどちらかと言えば努力で何かを大成できる人が好きだ。
カツカツとかかとを鳴らしながら歩いてくるヴィル先輩に「なんですか」と返す。胸？
「潰すとせっかく綺麗な形が崩れるわ。ずっとこれでいなさい」
「は、はい」
あの、一つ良いですか。どうして私の胸の形をご存知なんでしょう。
まさかヴィル先輩と私ってそう言う関け…いやいやまさかねー、だってこの人私より女子力高そうだし、この男子だらけの男子校で私と付き合えるような人いないだろう。
「でも変な虫がついたら困るわね…」と言いながら何かを熟考している様子。
私の胸についてこんなに真剣に真っ当なことを考えてくれる人なんて少ないから少し尊敬。姐さんって呼んでもいいですか。
それにしても流石モデルさん、背が高い。
画像を漁っていると、私は1人で写っていることが多かった。他のモデルさんと並んだらチビが目立つからじゃないかと踏んでいるが、確かにこれは…目立ちそうだな、身長差。
この前測ったら150cm代だったもんなぁ…私より小さい子見つけたよ。イグニハイドだって。
───────あぁ、そういえば…。
「今度お仕事ご一緒させていただけるみたいで」
「あら、アンタがこんな綺麗な言葉遣いできるなんて明日は槍が降るわね」
「失礼ですね…」
前の私結構失礼だな…めんどくさがりで、モデルのくせにオシャレもしないし…。
さぞファンを泣かせていたことだろう。
「よろしくお願いします」と言って別れようとすると、「ちょっと待ちなさい」と腕を掴んで止められる。あぁそんな顔で見ないで浄化される…。
「これ着てなさい。牽制にはなるでしょう」
「えっ、あ、ありがとうございます…」
上着自分でも探したんだけど、女子の制服は上着ないみたいで…。
ヴィル先輩は私に自分の着ていたブレザーを被せた。ヴィル先輩の香りが鼻腔をくすぐる。
「昼には返しますね」
「…ずっと着てても良いけどね」
「ヴィル先輩が困るじゃないですか」
「気をつけなさい」と言い残し、ヴィル先輩は錬金術の授業へ向かった。
＊18話＊ 既視感ヒストリー！→←＊16話＊ 不承エゴサーチ！
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松々先輩(プロフ) - マチさん» ありがとうございます！！私も明晰夢見たことないんですが、妹が見たことあるらしくて…自分の思い通りの夢ってめっちゃ羨ましい…！コメントありがとうございました！！ (2020年7月24日 13時) (
レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
マチ - 面白いぃぃぃぃぃ!!えっ明晰夢見てみたい((( (2020年7月24日 2時) (レス) id: 9256472735 (このIDを非表示/違反報告)
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