＊11話＊ 極々ピンチ！ ページ11
「今日は宝石を作ろうと思う」と言ったクルーウェル先生。できるのか、と思ったが今私の掌には50カラットのダイヤが3つ乗っている。
宝石って1時間授業で作れるんだ…。
それにしてもやっぱり宝石は綺麗だ。
太陽の光に透かしながら廊下を歩いていると、誰かにぶつかってしまった。
ここは魔法が使える世界。魔法の使い方を今日初めて知った私なんかをシメるのなんて、赤子の手をひねるよりも簡単なことだろう。
これは土下座しよう。(即決)
「申し訳ございませ…」
「あぁ、Aか！すまん、よく前を見てなかった。怪我はないか？」
「はわ…」
メガネイケメンがもう1人いた…昨日の人はお色気って感じだけど、今日の人はお兄ちゃんだ…。
吐血しそうになりながらも「大丈夫です…」とかろうじて声に出す。
そう言えば私の名前知ってるみたいだけど、この人も知り合いだろうか。
あ！！顔にクラブのマークが描いてある…。
ってことはこの前の一年生を知ってるってこと？
「あの」と話しかけようと口を開くと、メガネ先輩は私の髪をフワリと優しい手つきで撫でる。
ん？イケメンってみんなこんな簡単に距離詰めれちゃうの？
「綺麗な髪飾りだな。そうだ、今日の放課後お茶会をするんだが、またキッシュを食べに来ないか？」
「良いんですか？」
「あぁ、じゃあ寮で待ってるから」
「じゃあな」と手を振り歩いて行ったメガネ先輩の後ろ姿を見つめる。
どこの寮か聞けなかった…あぁ、でも聞いちゃったら変に思われるよね。
同じような化粧を施している生徒も沢山いるし、その人たちに放課後ついて行ってみると言うのはどうだろうか。
私って天才なのかもしれないなんて自画自賛しながら授業を受け、放課後。
うーん、部活の存在忘れてたなぁ。
ほとんどの生徒が部活へ行くために更衣室へ来ていた。
あ、はい、更衣室前なうです。
「どうしよう…」
一人であの鏡の部屋に戻れる自信もないし…。
大ピンチなのでは。
それに私って何部なんだ。いや、帰宅部が1番良いんだけど。
前の世界ではバレー部だったから、今世でもバレー部がいいな。
こうやってどんどん関係ない方向へ話が進んでいくことを、人は一般的に“現実逃避”と呼ぶ。
あぁ、それにしても広い学園だ。
一年生なんかは迷ってしまうんじゃないか。まぁ私みたいに魔法の知識がないわけじゃないから、移動手段は理解してるだろうけど。
ううーん…と唸り声を上げながらオロオロしていると、「Aさん？」とどこかで聞いたような声がした。
＊12話＊ 軽率ギャンブラー！→←＊10話＊ 喫驚プライス！
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松々先輩(プロフ) - マチさん» ありがとうございます！！私も明晰夢見たことないんですが、妹が見たことあるらしくて…自分の思い通りの夢ってめっちゃ羨ましい…！コメントありがとうございました！！ (2020年7月24日 13時) (
レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
マチ - 面白いぃぃぃぃぃ!!えっ明晰夢見てみたい((( (2020年7月24日 2時) (レス) id: 9256472735 (このIDを非表示/違反報告)
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