＊1話＊ 明晰ドリーム！ ページ1
昔からよく、“明晰夢”と言うものを見ていた。
周囲の人達があまり見ない、と言うことに気づいたのは小学生の頃。
夢の世界ではなんでもできる。空を飛ぶことだって、お話のお姫様になることだって。
───────夢の中では、最強なんだ。
そう思って、高揚感に浸る。
思っている通り、私は夢の中で不自由しなかった。なんでも思い通りになる。
魔法も使えたし、動物とも喋れたし、ドラマのような恋だって。
だから今日も、そんな夢を見ることを願ってベッドに入ったんだ。
目覚めたらそこは知らない部屋。
誰の部屋だろうなんて見渡していると、ガチャリと扉が開く。
「あっ、起きてたんだぁ〜。珍しいねぇ」
ドアを開いて人懐っこく笑ったのは、髪の色も目の色も日本人離れした長身のイケメン。
自分の夢に知らない人が出てきたことなんて今までなかったから、驚いたけど。
所詮夢に過ぎないし。
「…おはよう。ところでどうして私の部屋に？」
「えー？だってぇ、俺今日遊ぶ約束したじゃーん」
「あれ、そうだっけ」
イケメンとデートする夢か…なかなか良い夢だな。しかもこの距離感…幼馴染み的な？
あまり変えたいとは思わない夢は久しぶり。そのままの雰囲気で流れて行きたいけど…そうだな、闇落ちで「一緒に死のう」的なこと言われたら回避しよう。
そんな軽い感覚で準備する。
あれっ化粧ないんですけど詰んだ。
そう思ったけど鏡で自分の顔を見てその美しさに驚いた。これ化粧いらねぇじゃん。
透き通るような肌、例えるなら真珠。光の加減によっては深かったり透き通ったりする瞳の色はまるでルビーのようで、髪は黒曜石のように艶やかな黒。爪はローズクォーツのような淡いピンク。
なんだ、私は体全部宝石でできてるのか。
それくらい綺麗な部分しかない。
「…お待たせ」
「あれ、今日なんかお洒落だねぇ」
「え、そうかな…」
このイケメンの前で普段私どんな格好で過ごしてたの。
普段家にいる時用のダボダボで裾がベロベロのスウェットだけは嫌だな。
隣に立っている男の人。190cmはあるだろうか…。
ギザ歯…噛まれたら痛そう、なんて。
琥珀のような色の目をしてる。あ、でも片方色違うな…オッドアイ？珍しい。
まぁ私の夢の中なんだし、常識は通用しないよね。
そう言えば私が寝ていたのはかなりオンボロの建物だった。
あそこ人住めるのか、なんて思ったり。
でも隣に建ってた建物の方がボロボロだったから、あまり文句は言えなさそうだ。
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松々先輩(プロフ) - マチさん» ありがとうございます！！私も明晰夢見たことないんですが、妹が見たことあるらしくて…自分の思い通りの夢ってめっちゃ羨ましい…！コメントありがとうございました！！ (2020年7月24日 13時) (
レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
マチ - 面白いぃぃぃぃぃ!!えっ明晰夢見てみたい((( (2020年7月24日 2時) (レス) id: 9256472735 (このIDを非表示/違反報告)
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