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45話 ページ45

ピンポーン…と軽快に鳴り響くチャイムを合図にドアを開ける。
そこにはニコニコと爽やかスマイルを浮かべた侑が立っていた。

隣のおばちゃんがあらあら?と首を傾げて、この家の主である宮と侑を脳内で比べているのを見て、どーも、と頭を下げた侑はこれ以上おばちゃんを不可解な渦に呑み込まんであげて欲しい。

早よ入って、と無理やり侑を玄関に上げると、名残惜しそうに最後までおばちゃんに手を振っていた侑がアタシを見下ろす。
これ手土産、と渡された袋を覗くと、アタシの大好物が入っとった。

こーゆうところがモテるんやろなぁ…。


「それで、相談てサムのことなんよな?」
「そうやで。アタシら付き合うことになったんは聞いとるやろ?それがな、全然恋人らしいことできへんっていうか…」


照れとるん?と当然のように聞いてきた侑に否定も肯定もできずに黙り込む。
すると、侑は馬鹿にしたように指をさしてアタシを笑いよった。

おいこら何笑ろてんねん。

ムッと眉を寄せると、ごめんやん、とまだ笑いながら謝ってくる。誠意が感じられへんぞ。


「これでも真剣に悩んどるんやで?」
「…なぁA、サムと進展あったんか?」


そう言った侑は、この前宮と会ったこと、その時話したことを踏まえてアタシに質問する。
宮…結構言っとる…。

結構深いとこまで話しとるんは、宮にとって侑は信用に値する人間っちゅーことやろか。じゃあアタシが信用せん理由はない。

とりあえず座りや、とソファーに促すと、侑はじゃあ遠慮なく、とそのデカい体をソファーに沈める。


「コーヒー飲めたよな、確か。あ、砂糖は3つやったっけ?」
「よぉ覚えてんなぁ」
「まぁ選手の一挙一動は見とったからなー」


そう言ってテーブルの上にマグカップを置いて侑のすぐ隣に腰掛ける。
癖みたいにしてテレビをつけると、丁度男バレ特集がやっとった。

佐久早選手が渋い顔で、じゃあ、と画面からはけると、横の侑が次俺やで、と初めてテレビに映った小学生みたいな反応をする。
なんや、かわええなぁ…ほんまに宮と似とる。

クスクス抑えられない笑みを漏らしていると、しばらくこっちを見つめていた侑がアタシの腕を掴んでジッと顔を覗き込んできた。
な、なんやねん笑われたんがそんな嫌やったんか…?


「あ、侑…?」
「…なぁA。俺にせん?」
「は?」


顔は一緒やし、俺の方がAのこと幸せにできる。
そう言った侑は、アタシの逃げ場を無くして覆い被さる。

頬を撫でる侑の目が熱を帯びているような気がした。

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松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!!最近私生活も落ち着いてきたので、今日更新予定です! (8月5日 17時) (レス) id: 480ed93775 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 久しぶりにこの神作品開いたけどやっぱり神作!!主様のペースでゆっくり更新続けて欲しい!!まぢ応援してます!無理は禁物!! (7月31日 11時) (レス) @page45 id: 7e78e362e0 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 雷さん» 大丈夫です。ありがとうございます頑張ります! (2022年8月12日 10時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
- 松々先輩『ありがとうございます頑張ります』が癖になってますけど大丈夫ですか? (2022年8月12日 10時) (レス) @page5 id: 1c759860fa (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!頑張ります (2022年8月7日 0時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:松々先輩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年5月1日 22時

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