いや、私女子なんだけど。［４］

１４８話 ページ8

「夏合宿…ですか」
小川「うん、夏合宿。富士山、説明したって」
富士山「はい。合宿ばかりなんだけどね、夏休みに合宿があるんだよ。参加校はまぁこの前と同じだよ。新しい部員とか入ってるかもしれないけど、メンバーは変わりないと思う。相変わらず女子はAちゃん以外いないけど、いつも通りにお願いね！」
「富士山先輩…絶対時期部長でしょうね」


そうかなぁ、と苦笑いする富士山先輩は、同学年の人たちを見る。
ほら、絶対時期部長だ。でもこんな部まとめるの嫌だよね。


副部長は誰になるんだろう…すごい気になってきた待って。

でも合宿か〜……楽しみじゃないことはない。寧ろ楽しみだ。
だって飯島くんとかに会えるんでしょ？可愛いよね、あの人たち。

方言男子も多いし……。私方言男子超好き。


「それで、いつなんですか？」
富士山「えーっと…確か8月の初め辺りかなぁ」
小川「まぁその日になればわかるやろ。夏休みは休みなしやで、日曜以外」
「わぁ…スパルタですね」


すると、城間くんに肩を突かれる。
黙って突くもんだから、まぁ珍しい。本気で珍しい。

だから不思議に思い、何？と聞く。


城間「……あのさ、合宿の日＿＿＿＿＿」
「？うん」
城間「赤いブラ着けてきてよ」
月尾「ブッ……！」
市丘「ゴホッ…」


……え？

驚きすぎてジュースを吹き出した月尾先輩と、その横で咳き込む市丘先輩。
コイツやらかしてくれた。


「いや……赤いの持ってないし」
城間「……俺が選んでやる」
「いえ、結構ですぅ」


何コイツ新手のセクハラ！？
お願い、と凄い形相で頼まれる。まるで試合前の顔だ。

なんでこんな話にそんな真剣になれるわけ？逆に尊敬するわ。


城間「俺、お前が合宿の日に赤いブラ着けてないと死ぬから」
「富士山先輩ヘルプ〜」
富士山「え、えっと、城間くん…えと、困ってるから…」
城間「先輩！俺は男の夢を叶えようとしてるんすよ！赤じゃなくてもいい！黒でも白でも良いんだ！！見せてくれ！」
「アホか、見せるわけねえだろ」


こいつケダモノすぎない？
助けてください、と花喰先輩の制服の裾を摘む。

すると、花喰先輩は不思議そうな顔をした。


花喰「俺も男だし、女の恥じらう姿は凄え見てえけど…」
小川「花喰！お前、今それ言うことちゃう！！」


Aちゃんゴメンなぁ、と申し訳なさそうな小川先輩。
貴方のせいじゃないです…全ては城間の、あの馬鹿な男のせいなんです…。


そうとは言わず、ニコリと笑いかけた私は大人だと思う。

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