いや、私女子なんだけど。［４］

１５３話 ページ13

「じゃあその、発音がいい例文とやらを言ってみなさいよ…ここ全員で審査したげるから」
城間「おう！So you can't fly if never try…どうだ？」
大門「なんでそれだけ発音いいわけ？さっきの城間ので言うなら普通、『そゆーかんとふるいいふねゔぇるとるい』じゃないの」
美原「ぶっふぅ…！」


ダメ、今のはダメ。
すっごい面白いお腹痛い。

痛むお腹を抑えながら机に突っ伏して震えていると、え、大丈夫か？と爆弾を落としてきた張本人が周りを見回す。
大門、ほんと今のは不意打ちだった。


イケメンが笑ってる、と周りの女子はほんわかしていたがこちらはそれどころじゃないのだ。


急な爆弾投下やめて。


「ひー…マジ死ぬかと思ったわ」
野口「大門からあんな言葉が出るなんてね…」
城間「おま、その発音はねぇだろ」
藤井「お前の発音まんまだわ」


中一んときにローマ字読みしてそんままかよ、と呆れている藤井。
たしかに藤井は中学校英語スピーチコンテストで優勝してるしね。そりゃあ発音は良いわ。


発音記号って知らねえの？と散々言われている城間くん。

私は聞きたい。なぜ、So you can't fly if never tryのみ発音が上手いのか。


「ていうか例文かっこいいなおい。なんだっけ、挑戦しないと飛ぶことはできないだっけ？」


使うシーンねえよな、と言った美原はオムライスを二人前とオレンジソルベとジェラートを頼んでいた。よく食うと思う。

周りの女子高生は急にこっちをみなくなったかと思えば、こいつらの学校を調べているらしい。


スピーチコンテストで優勝した歴代の人を調べれば藤井は出てくるし、クイズ番組を調べれば大門は出てくるはずだ。
文化祭は前三日間親類以外の一般の人立ち入り禁止だからね。


昔、テロ的なことがあったらしいよ。
まぁボンボン多いし、恨み買ってる社長さんもいるだろうね。



そして次の日、学校に行ってテストを受けると佐田とやった問題が出た。

まじ佐田リスペクトだわ。



佐田「テストどうだった？」
「ん、佐田に教えてもらったやつ出たね。ありがとう」
佐田「おう、愛してるぞ」
「ん？何言ってんの？」


次何があったっけ、と話していると、ドタドタと廊下がうるさい。
誰だ走ってんのは。


そして扉を乱暴に開けて私に飛びつこうとするのは、綺麗な髪色の青い目。


「ちょっと城間くん、やめてよ誤解される」
城間「俺、俺！初めてテストで60点越えしたぞ！！」
「……初めて……？え？初めて？」

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