いや、私女子なんだけど。［２］ (ページ6)

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５３話ページ6

青柳「あんた………隣の…」
美原「トトロ？」
「やめなさい。馬鹿がバレるわよ」

俺馬鹿じゃねぇし！と反論する美原だが、私からすれば馬鹿の象徴である。

あんたが岩本の言ってたただ一人の女子か……とボソッと呟いた青柳くん。
初の知り合い……？ってことは、青柳くんが初の言ってた子か……。

「改めてこんにちは、極才学園高等学校唯一の女子、AAです。お隣としてもよろしくね」
青柳「……よろしく」

こんなのが唯一の女子とかヤバイなとか考えてるんだろうな。だって顔に書いてるもんな。

大門「青柳は体育祭出れないから、Aと一緒にいるからよろしくだって」
「喋らないキャラが二人もいるとA組も大変ね」
柏木「なかなかね。さ、二人とも、Aが可愛いのはわかるけど教室に戻らないと地理の先生が怒っちゃうな」
「うわキモ。さすがタラシね」

酷くない？と笑顔を崩さないまま言う柏木を無視して次の授業の用意をする。

次は～……数学か……。マジか眠そ…。
まぁ眠気は無くなったので、耐えれるっちゃ耐えれるけど。

「おい起きろ美原～、授業始まるぞー」
美原「んんぅ…」
「美原！」
小田「蹴っていいんじゃない？」
「小田くんってたまに塩だよね」

そうかな？と笑った笑顔からはさっき言っていた台詞は感じられない。

授業始めるぞ～、と眠そうにあくびをしながら入ってきた先生。
野口の号令で席を立つけど、美原はその間も気持ちよさそうに夢の中だった。

逆になんでそんなに寝れるんだよ、すげぇよ。

「おい起きろクソ野郎！！」
美原「いったぁ！！く、クソ野郎は無いだろ！！」
佐田「大ありだろ」

ありがとな、A、とイケボな先生にお礼を言われた私はご満悦だ。

うん、ありがと、美原。
美原のおかげで私イケボに褒められちゃったよ。

「うふふ完璧♡」
美原「そんなことしても可愛くないぞ」
「よし、お前の教室は今日から廊下だ」

今日も今日とて失礼なやつだな。

中指を立ててやると、お前女子だよな？とマジ顔で言っていたので足を蹴って差し上げた。
仲良いね、と笑う小田くん。君は後で輪ゴムの刑に処す。

先生「じゃあA、この題問1解いてくれ」
「えぇ……」

かなり複雑な問題を解かされそうだ。

重い足取りで黒板に向かう。

先生「じゃあ野口、お前2。3は佐田な」
野口「え"」
佐田「うわ……」
先生「なんでお前らそんなに嫌な顔するんだよ」