いや、私女子なんだけど。［２］ (ページ40)

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８６話ページ40

「………よく食べますね」
河瀬「そうだね…思った以上に米炊いてるなと思ったんだけど…これだと丁度いいくらいかな」
飯島「ところで潮くんは…」
長山「女と食べるのなんてごめんだ、って自分の学校のとこで食べてる」
「私も嫌われたもんですね…」

男子にこんな扱い受けたの初めてで逆に新鮮っていうか…。
あからさまに嫌いって態度取られると…ねぇ。

でも…レギュラーだけなんだけどなぁ…。

どんどんと減っていく鍋の中のルーとお釜のご飯を見つめる。
うん、やばいね。

さっきからやばいという言葉しか出てこないくらい語彙力の低下が著しいが、本当にやばい。

「……完食…」
飯島「僕スポーツ男子が怖いよ…」
「飯島くん一人で1合食べたけどね」

じゃあ風呂だなー、と言いながら帰っていくみんなを他所に私は食器を洗っている。

そして隣では飯島くんと長山先輩。
飯島くんは二人じゃ大変だろうと手伝ってくれているのだ。

ところで、今私の目の前で私を凝視しているこの人、誰だ？

「……あ、あの…」
河瀬「あっ！ごめん、そいつが大國。ほら、挨拶しろ！」
大國「大國(おおくに)春好(はるよし)。1年生！河瀬さんのいうように、俺君の顔大好きだなぁ。ミーティングではいなかったみたいだけど…」
「あ、ありがとう……私ミーティングの時は夕食の準備してたから…」

そうなんだ！と言って笑う大國くん。

可愛いんだが、顔はイケメン。

「それでね、大國くん。そろそろお風呂に入らないと、自由時間満喫できないよ？」
大國「！それは嫌だ！」

そう言うと、ダッシュで自分の部屋に行く大國くん。
忙しい人…。

ごめんね～……と苦笑いする河瀬先輩に良いんですよ、と言って目の前の食器に集中した。

「や…………っと終わった～！！」
飯島「ヤバイね、この量…」
長山「夕食作りはなんとか二人で回ったけど、食器洗いは四人必要だな…」

ちなみに河瀬先輩は食器を拭いてくれた。

私は食器洗浄機を要求したい。

「それじゃあ私たちもお風呂入りましょうか～」
河瀬「そうだね。じゃあまた後で～」
「ところで潮くんと森山くんは…？」
飯島「もう二人で入ってるはずだよ」

あ、みんな聞いて～。
私に対する潮くんの扱い、凄かったんだから。

とりあえず避けまくる避けまくる。女嫌いを極めてるなーって感じだった。

ところでお風呂、広すぎません？

まぁ男子の人数考えれば…そうだよね……。広くないと。