38話 ページ41
美原「うああああぁあぁあぁあ!!!!!」
「きゃー!!!」
真本「りょーちゃんは平気なんか?雅敏はあがいにおらんどるけど」
界「全然平気じゃ!むしろ楽しいくらいじゃけぇ、何も心配するこたぁないよ。みっちゃんは良うあがいにおらべるなぁ…」
おらべるって何だろう…。
後で聞こう。
ジェットコースターが終盤にかかった頃には、美原は真顔で下を向いていた。
「だ、大丈夫……?」
美原「大丈…う"っ…」
「大丈夫じゃないじゃん…」
馬鹿だね、と私の膝の上に頭を乗せている美原の鼻をつまむ。
息……!と言って口から魂が出始めたので、これくらいにしといてやろう。
「っていうか本当に無理なんだね…」
美原「…昔から、あぁいうのは無理」
「いじるネタが増えた〜」
美原「マジ鬼畜かよ…」
私にいじる絶好のネタを与えた君が悪いのだよ、美原くん。
じゃあ俺たちもう一回乗ってくるから、と手を振る二人に笑顔で手を振り返す。
美原「…あいつら、よくもう一回乗ろうと思うよな…」
「まぁ好きな人は何回も乗るよね。でも意外だな〜、あの美原がジェットコースター無理なんてさ」
美原「うるせぇ…」
頭に乗せたタオルをずり上げて私を見るその青い目に吸い込まれる。
それからどれだけの時間が経ったのか、ふっと気が付いて額を軽く叩いた。
美原「いって」
「人の顔ジロジロ見るんじゃねぇよ、変態」
美原「変態!?今の雰囲気で!?」
雰囲気?なんのこと?
美原「……なぁ、A…」
「何よ…」
下を向いて美原を見ると、ありえないほど距離が近い。
驚いて動けないでいると、スッと頬に触る感触。
暖かくて、柔らかくて、大きい。
手……?
そのまま近づいてくる顔。
慣れない事にどうすれば良いのかわからない。(慣れてたらビッチなんだけどね)
「っ〜…美原!」
美原「へっへ〜ん、顔赤くなってやんの」
「は?」
腕を掴むと、悪戯っ子のように笑う美原。
え、ちょっとAさん頭追いついてないよ。
美原「ちょっとからかっただけだっつの!何本気にしてんだよ、ばーか」
「なっ……あ、あんたねぇっ!!」
そんなの誰でも本気にするわ!
最低かこいつは!
顔にまた熱が集まる。
きっと今、誰から見てもわかるくらい顔真っ赤なんだろうな。
もう顔向けらんないじゃん、美原の馬鹿。
赤く火照る頬を冷ますために冷たいジュースを当てる。
界「?二人ともぶち顔が赤いんじゃが、どうしたんか?」
「っ…な、何もないよ!!」
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松々先輩(プロフ) - miyuiさん» ありがとうございます☺️嬉しいです!が、睡眠はしっかりとってくださいねw (2021年12月7日 0時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
miyui - 夜中、腐女子が(関係無い)布団の中で隠れながらこの小説を読む…あっ、午前2時だ明日学校どうしよう…宿題やってない…終わったああああ(つまり時間忘れるほど面白いってことです) (2021年12月6日 23時) (レス) @page20 id: 5e526ca5d2 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - らっぴょこさんさん» ひぃ……ありがとうございます!!嬉しいですー!!これからも頑張ります! (2020年9月14日 14時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - おにぎりさん» 良いですね、彼氏いらっしゃるんですね……私の元カレは美原って名前でした (2020年9月14日 14時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり(プロフ) - 私の彼氏も岩本です。運命ですね (2020年9月14日 4時) (レス) id: 6f3eaef604 (このIDを非表示/違反報告)
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