いや、私女子なんだけど。

３４話※ ページ37

マジ可愛いんだけど。
クマのスタンプ送られて来たんだけど。

可愛いんだけど。


なんちゅう子と幼馴染だったんだ、美原よ…。

恐ろしいね。


岩本「？誰からだ？」
「あ、え、えっと、友達」
岩本「………男」
「だからなんだって言うの」


初に直接影響ないでしょ、と言えば、野太い声では？と言われる。
時々思うけど初って極道感半端じゃないのよね…。


はぁ…とため息を吐いてフレンチ料理のような料理を口に運ぶ。

うちにあった材料で作ってるのはわかってるんだけど、なんだこの食材は、と思ってしまう。


作ってくれるのはありがたいが。


「あ、二週間後って何もないよね？親戚の集まりとかさ」
岩本「…無かったんじゃない？って言うか、せいちゃんがここまで来るわけねぇじゃん」
「そうよねぇ……行くんだったら私たちからか…」


せいちゃんって面倒くさがりだからなぁ…。
すごい喋ってると思ったら急に喋らなくなって、なんで？って聞いたら喋るの面倒になったって言い始めるんだから。


それじゃあ二週間後遊びに行くね、と伝える。

どうして私がこいつに遊びに行くことをいちいち伝えないといけないのか謎だが、伝えろよ、と初にもせいちゃんにも言われているのだ。

せいちゃんは拗ねさせたりすると面倒だし、言うこと聞いとこ。


岩本「襲われねぇように注意しろよ」
「ちょっと待てなんだって？」
岩本「処女は俺が貰うからな」
「あげるわけないじゃん…」


食器を下げながら別に良いじゃん、と口を尖らせる初。

良くないからね？全然良くないからね？


はぁ…とため息を吐いてテレビをつけると、連続強〇殺人犯について報道していた。

これ美原が言ってたやつ？



岩本「うっわ、怖」
「ねー。どうしよ、襲われたら」
岩本「……俺が助けてやるよ」


……うわ、不覚にもちょっとドキッとしちゃったじゃん…。


隣に腰掛ける初を小さく睨む。理不尽？そんな言葉知らないな〜。


……こう見るとやっぱり初って男らしい顔してると思うんだよね。
キリッとしてる。


岩本「…何？そんなに見つめて、襲いたくなるじゃん？それとも……襲って欲しいとか？」
「…そんなわけないでしょ、ばっかじゃないの」
岩本「いつか襲わせてね♡」
「嫌」


……こいつがモテないとしたらきっと言ってることがダメなんだな、そうだ。
ていうかみんなだよ。みんな顔はいいのに言ってること残念だよ。


稜くんを見習えこのヤロー。

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