番外編：「ピラミッド」 ページ25
「ピラミッド…ですか？」
ある日の放課後、Aは図書室で出会った名も知らない男子に話しかけられ、ピラミッドについて聞かれていた。
既に日が傾いてAの端正な顔を赤く染めている。
(私は海外より日本の方が詳しいんですけどねぇ…)
ポリポリと頭を掻いたAは、男の前の椅子に腰掛ける。
知っていることは伝えてやろうと思っているのだ。
「よくあるでしょう。ピラミッドの三つはオリオン座の三つ星だとか、作ったのは超古代文明だとか」
「ありますねぇ」
「夢があるじゃないですか」
男はAの真っ直ぐな瞳を見つめる。
Aはニコリと笑いかけ、言わせていただきますが、と言葉を紡いだ。
夢がないことだとはわかっているが、これは超古代文明でもなんでもない、古代人が作り上げたものだと言えよう。
「夢を壊すようで、申し訳ないのですが…」
「良いですよ。Aさんの知っていることを全て話していただければ」
「そうですねぇ…まず何から話しましょうか。まず、ピラミッドの三つ星の話ですが……これは私たちでも可能ですよ？」
そうしてAは、どうやって三つ星通りにピラミッドを建てることができたのか、事細かに説明した。
それは科学的で、数学的で、とてもじゃないがオカルトと結びつける事は出来ないものだった。
オカルト主義者のようなAがそれを否定するようなことを言っている。
これがいかに異様か。目の前の彼女が、本当にAという人物であるのか、と疑うほどだ。
しかし男はそんなAをジッと、試すような瞳で見つめている。
まるでそんな答えが返ってくることを予想していたかのように。
「お次に知りたいのは誰が作ったのか、というお話ですか？ピラミッドに使われている石の重さは、平均で2.5tだと言われていますね」
「それは知っていますよ。そんな2.5tもの石を、どうやって人間が持ち上げたのか？人間がそんな石を引きずることができる角度は5度まで。そしてピラミッドの高さから見て、傾斜の長さは1.6kmにも及ぶ。謎が深まるじゃないですか」
その話の続きを知らないんですか？と笑うA。
「ピラミッドの中には、傾斜角度4度の坂があることはご存知ですね？そこから石を運び、そして一番上に持って行きますね？そうやって石は積み上げられて行きました」
これがピラミッドが建てられた謎の真実です。
Aはニコリと笑みを浮かべる。
男もニコリと笑みを浮かべていた。
図書室には、この二人以外の気配はない。
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松々先輩(プロフ) - 松野美海さん» 自我失礼します……私の推しはもっぱら一松です……あの卑屈感がたまらないです最高です (2022年9月30日 0時) (
レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
松野美海 - 凄く面白いです！最初から読んでたら時間が…！つい夢中になってました！更新頑張って下さい！待ってます！ちなみに松々先輩さんはなに松推しなんですか？私はチョロ兄です☆((( (2022年9月30日 0時) (レス) @page28 id: b94de068e4 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - kuuさん» 一「ほんとに、ムカつくよね……一定数いるよ、あーゆうクズ…あ、僕もそれなりにクズだけど。フヒヒ……応援ありがと、励みにしてこれからも頑張るね…」 (2022年1月27日 3時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
kuu - 子犬の話し本気で泣きました！なんかすごく話しなんですけど腹たちました！こんクソ野郎！すごく怪奇百鬼夜行の話大好きです^ - ^応援してます (2022年1月26日 8時) (レス) @page23 id: 1c1723a482 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 月花さん» チ「あぁ、そうだね、ありがとう。もう4作目になるんだね。これからもよろしくね」夢「えっ、それで終わりですか？もっとあるでしょう！！えーっと、この作品を読んでくれてありがとうございます！是非次回のお話も楽しみにしてください！ありがとうございました」 (2020年10月5日 0時) (レス) id: 884552bd5f (このIDを非表示/違反報告)
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