〃 ページ15
「行ってみますか？」
「え」
そう言うと、パンパンとスカートについている埃をはらうA。
なんで急にそんな話に？
Aの顔を見ると、オレの謎を解くと言うよりは、己の探究心と好奇心を埋めようとしているのが丸わかりだった。流石。
「…仕方ねーな、行ってみっか〜」
「百聞は一見にしかずですしねー」
「ちょっと違うんじゃねーの？」
何が違うんですかー、と言われて説明のできないオレもかなりの馬鹿だ、と確信したところで蔵を出る。
もう大抵は終わってるし、大丈夫だろう。
知り合いに会わなきゃ良いけど、と思いながら楽しそうなAの少し後ろを歩いた。
……なんでこいつ、こんなカワイーんだろ。学校にいる女子の方が色気あるし、オレの事好きになるし、条件は学校の女子の方が良いはずなのに。
これも惚れた弱みか、と思ってその自分の煩悩にフ、と息が漏れた。
すると、不思議そうにこっちを見るA。
その顔にもまた、カワイーなー、なんて。
「どうかしましたか？宮ちゃん」
「いんや〜、なんでも。そういやこの前のカレシと今どーよ」
「彼氏じゃないです！」
何回言えばわかるんですか！！と頬を膨らませるAはスタスタ歩く速度を上げる。
でもオレ一応男だし、女の歩幅を速いだなんて思うわけがない。
オレはいつも通り歩くことにした。それくらいで丁度いいんじゃないかな。
「ごめんって〜！な？このとーりっ！」
「…つ、次は無いですからね」
顔の前で手を合わせて謝ると、チラ、とこっちを見たあとボソリとそう言うA。
マジカワイーんだけど。どうしよう、結兄さんの言ってた『心臓が痛いくらい可愛い』って言葉が理解できる。
この点ではかなり溺愛しているんだろう。だってカワイーししょうがない。
しばらく歩いて、山の入り口まで来た。
サワサワと葉を風が揺らし、蒸し暑いはずの梅雨なのに爽やかだ。
上を見上げても、太くでデカイ木が阻んで見えない。
ここは＿＿＿＿＿……。
「ここですよ。この山道を登っていけば、行き止まりに差し掛かるんですが…昔はそこからまだ道が続いていたらしく、既に消えかかってはいますがまぁ道があるはずです。まずはその道を探し出すことから始めますか」
淡々と言ったAは、宮ちゃん？とオレの顔を覗き込んだ。
その声に引き戻されて、Aの綺麗な目を見つめ返した。
「ぇ、あ……そ、そうだな、早く探そーぜ」
「今私が言ったばかりですが…」
やっぱりここ、一度来たことが……。
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松々先輩(プロフ) - 松野美海さん» 自我失礼します……私の推しはもっぱら一松です……あの卑屈感がたまらないです最高です (2022年9月30日 0時) (
レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
松野美海 - 凄く面白いです！最初から読んでたら時間が…！つい夢中になってました！更新頑張って下さい！待ってます！ちなみに松々先輩さんはなに松推しなんですか？私はチョロ兄です☆((( (2022年9月30日 0時) (レス) @page28 id: b94de068e4 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - kuuさん» 一「ほんとに、ムカつくよね……一定数いるよ、あーゆうクズ…あ、僕もそれなりにクズだけど。フヒヒ……応援ありがと、励みにしてこれからも頑張るね…」 (2022年1月27日 3時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
kuu - 子犬の話し本気で泣きました！なんかすごく話しなんですけど腹たちました！こんクソ野郎！すごく怪奇百鬼夜行の話大好きです^ - ^応援してます (2022年1月26日 8時) (レス) @page23 id: 1c1723a482 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 月花さん» チ「あぁ、そうだね、ありがとう。もう4作目になるんだね。これからもよろしくね」夢「えっ、それで終わりですか？もっとあるでしょう！！えーっと、この作品を読んでくれてありがとうございます！是非次回のお話も楽しみにしてください！ありがとうございました」 (2020年10月5日 0時) (レス) id: 884552bd5f (このIDを非表示/違反報告)
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