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「どんな男でも虜にしてしまう、お面があると」
まさかこんなところにあったなんて…。
そう言ってAは壁からお面を剥がしにかかる。
しかし何かで止められているのか、なかなかお面は剥がれなかった。
「はぁ〜…案の定ってところですね。永久貼り付け呪文ですか?」
「永久…貼り付け呪文…?」
「はい。誰が触れても、誰が触っても、自分ですら解くことのできない呪文です」
自分にかける人がいるなんて、と笑うAの笑顔はいつも通りだ。
じゃあ……剥がせないのか…?
「……いいえ?剥がせます!このお札をこのお面に永久貼り付け呪文で貼り付ければ剥がすことはできず、永遠に封印されます」
「!なら早くしよう!brother達が心配してる!」
そうですねー、と言って容赦なくお面にお札を貼り付けてボソボソと呪文をつぶやくA。
「さっ!完了です!家に帰りましょうか!」
「……A…!?後ろ_____」
振り向いた時にはもう遅く、Aは黒い塊に飲み込まれていく。
止めようともがくが、Aは結界の中だ。
どうしようもない。
「A!!!」
「あーぁ、まぁた無茶しとる」
「!?」
振り返ると、そこにはAに良く似た男が立っていた。
「お、兄…ちゃん」
「……兄!?」
「こんにちは〜♪Aの兄やでー」
ヒラヒラと手を振る男に、開いた口が塞がらない。
妹がこんな目に会っているのに、平静でいられるのか……?
「ほんでな鬼のオニーサン。俺の大事な妹に、なぁにしてんのー?タダで済むと思っとるん?そこどけやクズが」
スッと一瞬で顔が変わるAの兄。
それがさっきのAと雰囲気が似ていて、不思議と恐怖は感じなかった。
「て言うか、よくA、こんなむせ返るみたいな霊気の中に数時間もいたな。あ、もしかしてこの子がおるから?」
チラッと俺を見るお兄さんの目が冷たい。
「ほんっまにアホな子やなぁ。俺は嫌やで、こんな幽霊の巣窟みたいな場所。いくらAが千里眼で見ようと思わな見えへんからって、自分で閉ざしたらな」
見ようと思って視る千里眼も考え物や、とニコッと笑うお兄さん。
すごい殺気だ。
「
手に何か光る実態のない物を握り、化け物にそう言うお兄さん。
それを見てかしらないが、シュンッと化け物は消えた。
「はーっ…死ぬかと思いましたが、ポケットに入っていた呪符でどうにかなりましたね…良かったです……」
「兄ちゃんにええかっこさせてーな…冷たいな〜」
「……ん?」
混乱してわけがわからない。
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松々先輩(プロフ) - 兎羽さん» ト「もしかすると、もしかするかもね〜!とにかくすっごい強いんだよ!って言ってた」 (2020年3月13日 16時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 月花さん» 一「へぇ〜…ハムスター、残念だったね。更新頑張るって言ってるから、今度もよろしく。それじゃ、」 (2020年3月13日 16時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
兎羽(プロフ) - 松野家にいる守護霊ってもしかして赤塚s (2020年3月13日 15時) (レス) id: 03c9ebeac8 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 今さっきのコメ間違いがひどくてすみません、私は松がのところは一松がです、スキッテ=イウカは=なくして読んでください。カタコのところはカタコト笑です。ガチで誤字ばっかですみません!いつも応援してます! (2020年3月12日 18時) (レス) id: 23cb55ce5b (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 私のハムスターも3匹死んでしまったのでその霊に一度は会ってみたいと思ってしまう自分がいる… 更新頑張ってください。 私は松がスキッテ=イウカナントイウカ…… (カタコ読みずらかったらすみません。(言うのが恥ずかしい//) とにかく!更新頑張ってください (2020年3月12日 18時) (レス) id: 23cb55ce5b (このIDを非表示/違反報告)
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