第１１頁目【トド松】 ページ12
「俺保健委員になって良かったわ〜！」
そう突然切り出したのは、普段一緒に行動している宮谷。
なんの話？とお弁当のウインナーを食べながら聞くと、お前は羨ましくないだろうけど、と布石を置いて話し始めた。
どうやら体育祭前の保健委員の集まりで集合した時、先輩の席にA姉さんが座っているのを見つけたらしい。
それにシフトも同じになったらしく、俺背中が怖えわ、とニヤけた顔で言っていた。
いやほんとに、背後気を付けなよ？トト子ちゃんはあからさまなファンクラブがあるけど、Aもファンがいないわけじゃないし隠れて推しているからか、過激派が多い。
アイドルにガチ恋しているファンみたいに。
お前まじで気を付けろよ、と言っておにぎりを二口で食べた金原。
そういえばお前もA姉さんのこと狙ってるんだっけ？
「でもA姉さんに手を出そうとしたら、兄さん達がタダじゃおかないよ？」
「いやお前の兄貴だけじゃねえだろ？」
「そうそう、お前も許さないよな」
そんなこと言ってないし、と言う目で見ると、顔に書いてる、と返ってきた。
あんなことがあって、僕らはA姉さんに関してすごく過保護になってるんだと思う。
でも本当に、A姉さんのこと困らせるんだったら覚悟しといてほしい。
「変なことした瞬間どこからか六つ子の誰かが飛んでくると思っといてね」
「怖えよ」
俺サッカー部の集まりあるんだったわ、と金原は立ち上がり、ドアの方へ向かう。
僕らはそれを見ながらまだ話を続けていた。
勿論話題はA姉さんについて。
「ほんと、遠くから見てるだけでいいって言うか、あぁいうのをマドンナて呼ぶんだろうな」
「あ、そういえば僕今日姉さんと帰る日だ」
「クッソ…！」
「いや、見てるだけでいいんじゃないの？」
できればお近づきになりたい！と机に突っ伏す宮谷を冷めた目で見つめていると、ガラッと少しガタついた扉を開ける音と、綺麗な声が聞こえた。
教室にいるみんなの興味はそちらへ向き、息を飲む音が聞こえる。
「姉さん！」
「ちょっといいかな、トド松」
申し訳なさそうに眉を下げながら僕を呼んだA姉さんに近づいた。
みんなはまた話をし始めたけど、こちらへ耳を傾けているのがわかる。
宮谷は突然のA姉さん登場に固まっていた。
噂をすれば陰って、よく言ったよね。
「今日一緒に帰る約束してたよね？保健委員で少し遅くなる」
「あ、オッケー。適当に時間潰しとくね」
姉さんを見送って席に戻ると、クラス中の男から非難を浴びた。
羨ましいだろ、と少し胸を張る。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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松々先輩(プロフ) - なのもちさん» ありがとうございます！私の夢主の中ではあまり見ないネガティブ思考の子なので難しいのですが頑張ります！ (2020年8月22日 11時) (
レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
なのもち(プロフ) - 続きが早くみたいなぁーなんて。いまさっきからみはじめました。ドハマリしてます！ (2020年8月13日 22時) (レス) id: b3104d6996 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - Rain☆さん» ありがとうございます！！更新頑張りますね！ (2020年5月14日 14時) (レス) id: a6e4fce6a1 (このIDを非表示/違反報告)
Rain☆ - 好きっ！！こういうの！！ (2020年5月13日 23時) (レス) id: 3af4d419c0 (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - 優凛~yurin~�擦気�» ありがとうございます！！更新頑張ります！ (2019年10月17日 20時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
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