「Dキスしないと」出られない部屋【魘夢】☆ ※背後注意 ページ16
※リクエストありがとうございます!
なんとしてでも、このお題だけはなんとか回避したい。
カメラを首から下げ、何を考えているのかよくわからない顔をAに向けている、街一番の変人魘夢に、Aはゾッと背筋を凍らせる。
今からこの変人と、Dキスしなければいけないなんて、一体自分は神様に何をしてしまったんだろうか。きっとこれは神の天罰だろう。
Aがそんなことを考えていることも知らず、魘夢は楽しそうにさっき撮ってきた電車を眺めている。
「…あ、あのさ、魘夢。あんた前世の記憶あるわよね」
「ん?うん」
当然のように返ってきた肯定の返事に、Aは一瞬反応が遅れる。
普通、前世の記憶なんて馬鹿らしいと笑われるのに。
あんたそれ外ではあんまり言わない方がいいと思うけど、と言いながら、Aはドアに細工がないか確認している。
その時、突然後ろから悲鳴のような声が聞こえ、びくりと肩を震わせた。
驚かせないでよ、と振り返った瞬間、目の前に魘夢の整った造形の顔があり、Aの息が止まる。
Aに覆いかぶさるようにして魘夢は顔の横に手をつき、Aの顎を掬い上げた。
流れるような動作に戸惑っていたAだったが、魘夢の唇が自身のものに触れかけたとき、精一杯魘夢の胸を押して抵抗する。
「何すんのよこの変態!」
「だって、一日一本しか通らない電車があと一時間で駅を通るんだ。大丈夫、俺に任せて。甘美な夢を見させてあげる」
電車に負けたのか、魘夢の羞恥心は。いや、最初からそんなものは備わっていなかったのだろう。
存外強い力に押されながらも必死に抵抗しているが、現生ではただの女子高生にすぎないAは魘夢の力に負けてしまう。
柔らかな唇が触れ、熱がじわりと混じり合った。
「ふっ、ンンッ…」
「息をして。俺に身を委ねてごらん」
「っ、それ、どころじゃッ…」
脳内に直接響くような水音。目を瞑ってそれを拒否していると、魘夢はAの肩を抱き、自分の方に引き寄せ、逃げるAの舌を追いかけるように口内を侵す。
まるでそれ自体が別の生き物のように蠢き、Aは酸欠と熱で頭がぼんやりとし始めた。それに追い討ちをかけるように、魘夢の舌がAを責め立てる。
すがるように魘夢の服を握りしめ、緊張で強張る体を、かつて敵であった相手に預ける。
散々Aの口内を弄り倒した魘夢は、やっとその口を離して、自分を睨みながらも力なく自分に身を預けるAをじっと見下ろした。
電車を見ている時とおなじくらい、それ以上に奮い立つものを感じることは、黙っておこう。そう誓って。
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松々先輩(プロフ) - ぽれ氏さん» ありがとうございます!リクエスト了解です!リクエスト消化中ですので、少しお時間いただきます。 (3月6日 1時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
ぽれ氏 - 全部読みました!めちゃめちゃ良くて惚れました((殴←黙れ☆よかったら悲鳴嶼さんのDキス&一線超えないと出れない部屋見たいです!!よろしくお願いします(*´∀`)ノ (3月5日 1時) (レス) id: c56a87995a (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 松々先輩さん» ぜひ!またリクエストしますので、その時はよろしくお願いします✡ヨロ*.꒰ঌ˶'ᵕ'˶໒꒱.*シク✡ (2月29日 7時) (レス) id: 50582a260f (このIDを非表示/違反報告)
松々先輩(プロフ) - ルナさん» こちらこそ、リクエストありがとうございます!ご満足いただけたようで嬉しいです。ぜひまた機会がございましたらよろしくお願いいたします。 (2月28日 15時) (レス) id: 0b2f636a57 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - とっても良かったです«٩(*´ ꒳ `*)۶»リクエスト書いてくれてありがとうございます(*´˘`*)♡ (2月27日 7時) (レス) id: 50582a260f (このIDを非表示/違反報告)
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