プロローグ ページ17
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兄さん達の同窓会から数日後。
相変わらず、兄さん達はバカでクソニート。
同窓会に行って、成長した同級生達を見なかったのか。
だから、「ニート村」なんて呼ばれるんだよ。
逆に私だけが普通に育ったのかも謎だが。
あれかな、悪い見本が6人もいたからかな。
そんなことを思いながら、自分の卒アルを取り出し、ページをパラパラとめくっていく。
入学式に体育祭、文化祭、球技大会、校外学習、修学旅行。
いろんな思い出がそこにたくさん詰まっていた。
懐かしい……
「あ、これ軽音部最後のステージだ!」
確か、兄さん達以外にも、トト子ちゃんやチビ太も見に来てくれたんだよね。
緊張したけど、最終的にはすごく楽しかったし、すごく嬉しかったなぁ……
「みんな元気にしてるかな?」
連絡先を知らないわけではない。
けど、卒業以来、彼女達と会っていない。
優里香「またこの4人でライブしたいなぁ」
愛音「でも、卒業した後はみんなバラバラ、だね……」
櫻子「そんなこと言わないでよ!」
『櫻子?』
櫻子「しようよ、ライブ!1年後でも、10年後でも!また集まろうよ!」
優里香「!そうだね」
『うん、賛成』
愛音「約束だよ」
校庭の桜を眺めながらそんな約束をしたことを思い出し、くすくすと笑う。
しばらく卒アルを眺めていたが、やがて閉じると寝っ転がった。
「ふむ……」
夢に出てきた丸メガネのお下げ髪の子。
あれは一体……
制服を着ていたから、高校の人なんだろうけど。
「卒アルにいなかった」
ってことは、上級生?
えっと……
「……だめだ、全然思い出せない」
何度も話したことある人な気がするのに。
「Aちゃんのお兄さん達はどんな人?」
夢の中で、そう質問された。
なんて答えたかは覚えてないけど。
にしても、
「夢というか、自分の思い出を見たって感じだったなぁ」
夢ではその先輩だけじゃなく、部活や学校での思い出も出てきたのである。
兄さん達が同窓会行った影響かな。
そんなことを思いながら私はスマホを手に取り、文字を打つ。
「……」
すぅ、はぁ……と深呼吸をして、送信ボタンを押した。
「え、既読早くない!?」
櫻子私もやりたいと思ってた!いつにする!?
優里香気が早いよ笑 なまってないか心配かも
愛音わぁ、楽しみっ♪
元気そうで私は嬉しくて笑った。
そして、ヘッドフォンを触りながら返信。
Aあけぼの、再結成だね!
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森の変出者(ンシャ)(プロフ) - 素敵な小説でした。数年前の作品だとは思いますが、今読んでも、いつ読んでも心に来るお話だと思いました。ありがとうございます。 (2023年2月27日 17時) (レス) @page19 id: c0354c7227 (このIDを非表示/違反報告)
夜ノ空。(プロフ) - ネウロさん» 返信が遅くなり、申し訳ございません。 自分はただひたすらに妄想を書きなぐって満足したので、そう言ってもらえて驚いた反面、すごく嬉しいです! こちらこそ、読んでくれてありがとうございました(〃・д・) -д-))ペコリン (2020年3月13日 5時) (レス) id: d49e78348f (このIDを非表示/違反報告)
ネウロ(プロフ) - これでいいのだにじーんときました。夜ノ空。さんこの小説を作っていただいてありがとうございました。 (2020年3月10日 2時) (レス) id: f75d0817e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜ノ空。 | 作成日時:2019年12月30日 1時