生者の僕は獄卒の皆さんに出会うようです【獄都事変】

5.『廃校の探索』 ページ7

ｺﾂｺﾂと静かな廊下にAの足音だけが響く

先程、ｶﾞﾀﾝと言う大きな音がし、ﾊﾞﾀﾊﾞﾀと走る音が二階で響いていたがそれが通りすぎればAの足音だけが響く

ガラッと近くの扉を開けつつ、何かあるかと探索する。だが所詮廃校だ。そう簡単には見付かりっこなく

A「ふぅ………」

一通り東側の探索が終れば疲れが出たのか小さく溜めた息を溢し、近くにあった椅子に座る

これほど疲れが出たのはいつぶりだろうか、もうそれも考えたくなくて

五分ほどたち、また探索を進めようと立ち上がった時、またﾊﾞﾀﾊﾞﾀと走る音がした

なんだと思いガラッと扉を開けてみれば右側にはイスがとてつもなく置いてあったのだ

どうしようかと考える暇もなく椅子をどかそうとすると誰かの声が聞こえ、思わず息を潜める

その声は低い声や明るい声、優しい声に怠そうな声など聞こえ五人ぐらいはいると予想が出来る

Aはここで考える。その人達に助けを求めるか、自分で行動するか

だが、その考えは低い声の人の発言で終わった

？？「そこに居るのは誰だ」

明らかに自分に聞いている声だった。冷や汗を垂らしながらも言葉を出さず逃げようと試みる

そそくさと足音立てずに椅子の瓦礫から三歩ぐらい下がるとそのままダッシュで一番奥の教室まで走りきる

6.『廃校の探索Part2』→←4.『あの世の廃校』

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