お願い ページ3
視点:Chara
ズボンのポケットにしまった手紙を取り出した。
──これは、殺害予告。
アスナを完全に殺す。そんな意志が見えている。
誰が？いや、これまで同じ手紙を何通も送り、監視していると伝えた。
「W.D. Gaster……あなたは一体何が目的で……」
いや、とにかく知らせないと。
そう思い、エレベーターが来るまでチャットで話していた。
部屋に戻ってからはいつも通りに振る舞った。
夕飯の時間が近付き、アスナにチャットを送る。
Chara今、どこにいる?部屋?
アスナ今から会場に行く準備してます。
待ってたほうがいいですよね?
Charaうん、すぐに行くから待ってて
『分かりました』という文面を確認して、スマホをしまった。
後で合流しようと皆に伝えて部屋を出た。
アスナの部屋のインターホンを押すと足音が聞こえた。
少しの間待つと解錠した音が聞こえた。
「すみません……少し、準備に手間取ってて…」
「大丈夫」
「あ、あの、これ」
とペットボトルを差し出した。
「あー、これ忘れてた。ありがとう」
「いえ…」
「要る？」
「あ、大丈夫、です……」
「そっか。」
ペットボトルを片手に話しながらエレベーターホールに向かう。
エレベーターに乗っている間、少し横目で私を見ていた。
……手紙の内容が気になっているのだろうか。
でも、殺害予告だと言ったら、動揺するだろうし、そうだとしたらまだ言えない。
そう言えば、眼鏡変わらず掛けてるのか。
「アスナ」
「はい？」
「眼鏡、外してもらってもいい？」
「……え？」
「お願い！」と言って手を合わせる。
「わ、分かり、ました」
そう言って眼鏡を外した。
「これ、で大丈夫ですかね…」
「うん。後、眼鏡貸して」
「あ、はい。……え？」
アスナは大抵のことは「はい」と答えてしまう癖がある。
「はい。」
「え、っと……分かり、ました」
おずおずと眼鏡を差し出し、それを受け取った。
「今日の夕飯の間だけ、眼鏡禁止ね」
「……えぇ……」
「今日だけだし。良いでしょ？」
「……分かり、ました。」
仕方がない、と諦めたらしい。
エレベーターが階につき、降りた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 25人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藍霜月(プロフ) - 紅奈虹夢＠虹茶さん» コメントありがとうございます！舞いですか…！‹‹\(´ω` )/››‹‹\(´ω` )/›› 神作品と言って頂いて嬉しいです…！ (5月3日 22時) (
レス) id: 64f8ddb167 (このIDを非表示/違反報告)
紅奈虹夢＠虹茶(プロフ) - 更新されてた..... 嬉しすぎて 舞い踊りたい気分です!! 神作品をありがとうございます (5月3日 21時) (レス) id: 763d4d21f9 (このIDを非表示/違反報告)
藍霜月(プロフ) - 零科さん» コメントありがとうございます！更新頻度が落ちてしまって申し訳ないです…。最高といって頂いて嬉しいです…！ (5月3日 21時) (レス) id: 64f8ddb167 (このIDを非表示/違反報告)
零科 - 久々の投稿......！今回も最高でした😊 (5月3日 21時) (レス) @page33 id: b0328d2f31 (このIDを非表示/違反報告)
兎妬 ぅさ子(プロフ) - 😆😆😆 (4月7日 16時) (レス) @page31 id: 75fc25324b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
