22話．花火 ページ47
………………って、なんでこうなったあぁ！！
遡ること3分前。私は笑恋ちゃんと行動していたのだが、後ろからなんと石澤くんが現れたのだ。
なんでも美味しい冷やしパインの出店を知っているらしく、パイン大好き人間の笑恋ちゃんはヨダレを垂らしながら連れていかれてしまった。
そもそもパイン好きとか初耳なんだが??
そんなこんなで絶賛ぼっち中です。
｢伊桜ちゃん、｣
そんな時声をかけてきたのは治先輩。一緒に周ろう、と言ってくれた。ありがたや…。
｢なんか食いたいもんあるか？俺、焼きおにぎり食いたいねんけど。ええ？｣
｢はい。行きましょう！｣
治先輩は焼きおにぎりを、私はでかいサイズのりんご飴を買って、神社の石階段に腰をおろす。
｢ここが1番綺麗に見えるらしいで｣
｢え？｣
｢花火｣
｢あ、あぁ…！｣
花火見に来てたの忘れてた。りんご飴が美味しすぎるせいだ()
｢伊桜ちゃん、それ食べ切れるん？w｣
治先輩は私のりんご飴を見ながら言う。
｢どうでしょう…笑 これ買う前に色々食べてるから今も結構お腹いっぱいですね(苦笑)｣
｢……食いきれんかったら食っちゃるわ笑笑｣
｢えっ?!いやそんな食べかけなんて…申し訳ないですよ……｣
｢伊桜ちゃんのやったら、喜んで食うで？｣
｢え……？｣
言葉の意味が理解出来ずにいると、頭上に花火が上がった。
空を見ると色とりどりの花火が。
｢綺麗、ですね｣
そう言って治先輩の顔を見る。どこか緊張したような顔。侑先輩のさっきの顔と重なる。
｢…綺麗やな。……伊桜ちゃん、俺な、｣
治先輩が何かを言いかけたが、次の花火が上がったとき、私は見てしまった。
心臓がドクリと鳴り、呼吸がしずらくなる。
｢伊桜ちゃん…？………っ?!なんっやあれ！！｣
治先輩も気付いたようだ。
侑先輩と小桃ちゃんが抱き合っている姿に。
付き合ってたの？それとも今日から？次々と疑問が浮かんできて、その2人から目が離せない。
嫌だった。
2人がそういう関係になることが。
あぁそうか。私…………、
私は、
侑先輩のことが＿＿＿＿＿
好きなんや。
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紗々(プロフ) - のりりんさん» お話内でも書きましたが、ありがとうございます！面白いなんて言ってくれて…(感激) (2021年3月28日 22時) (
レス) id: 41a73f412a (このIDを非表示/違反報告)
のりりん - とても面白かったです！更新待ってます！ (2021年3月28日 6時) (レス) id: a9987baaee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗々 | 作成日時：2021年3月27日 11時
