15話．合宿2日目 ページ38
合宿2日目。私は練習試合をぼーっと眺めていた。
その直後、私の真横の壁にボールがバシンと音を立てて当たり、それでようやく私は雑念から抜け出すことが出来た。
し！ご！と！
しなきゃ！！
この日の練習が全て終わり、みんなは夕食を摂りに食堂へ向かう。
トレーを持って列に並ぶと、前に見覚えのある背中が。
｢ん？あっ！伊桜さん！話すの昨日ぶりだね笑 良かったら、僕たちと一緒に食べない？｣
あ、勿論あとの二人も。と付け加えて言ったのは八代先輩だった。
後ろに並んでいた笑恋ちゃんたちを助けを求めるように見る。すると、小桃ちゃんが眩しい笑顔で
｢私は全然いいよ！人数多い方が楽しいんじゃないかな！｣
と言ったので、断れなくなってしまい承諾してしまった。
「おっ、元基〜。こっちこっち！なんやほんまに連れてきたんか稲高のマネww」
「しっかしまぁ美女揃いやなぁ〜！うちのマネとは大違＿＿」
え……
今それ言うん？何席かすぐ横にそのマネの2人おるのに…??
案の定、市川先輩と小柳さんは、はぁ？と言う顔でそのバレー部員を睨みつけていた。
「おい山野。そういうのやめろ」
あの人は山野というらしい。その山野という部員の言葉を八代先輩は止めた。
｢｢え………｣｣
その場が一瞬にして凍りつく。
｢山野。そもそもお前、人に言える顔してないだろ？｣
｢｢｢ぶふっ…！！｣｣｣
今度はみんな一斉に吹き出す。
市川先輩たちはよくぞ言ってくれたと言う顔で山野さんを見て大笑いしている。
でも八代先輩は真顔のままだ。真面目に言ったんだろう。
すると、山野さんはガタッと椅子から立ち上がり市川先輩たちのところに向かった。
｢えっと……失礼なこと言ってすんませんっ｣
そう言って90度頭を下げる。
謝られた2人は顔を見合わせて｢まぁ、ええけど…次はないからな｣と、許すと同時に釘を刺していてさすがだなと思った。
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紗々(プロフ) - のりりんさん» お話内でも書きましたが、ありがとうございます！面白いなんて言ってくれて…(感激) (2021年3月28日 22時) (
レス) id: 41a73f412a (このIDを非表示/違反報告)
のりりん - とても面白かったです！更新待ってます！ (2021年3月28日 6時) (レス) id: a9987baaee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗々 | 作成日時：2021年3月27日 11時
