12話．合宿 ページ33
今日から2泊3日で兵庫県内の高校同士で合宿が始まる。今回は私達が相手の学校に行くのでバスで移動。私は笑恋ちゃんの横に座ろうとしたのだが……。
｢……なんで侑先輩?!｣
｢なんでって、なんが??｣
何食わぬ顔でおにぎりを頬張る侑先輩。
窓側の侑先輩の隣に私、通路を挟んで笑恋ちゃんと小桃ちゃん。お兄ちゃんは1番前にいる先生の席の真後ろ。私達は後ろから2列目。うん、横にするならせめてお兄ちゃんにし
て？すっごい気まずいんだが??
まぁいいや笑恋ちゃん達と話せばいい話！！
｢ねぇ、笑恋ちゃ……｣
｢なぁなぁ、伊桜ちゃん｣
｢あ、はい(汗) ｣
苦笑いで返事をすると、侑先輩が小声で言った。
｢ホンマに桜城さん大丈夫なん？｣
｢この一週間クラスでも仲良くしてましたけど男女ともに好かれとるから問題は無いかと｣
｢さよかぁ？まぁ、どちみちこの合宿で役に立たんかったらすぐ辞めてもらうけどな｣
｢こら、そんなこと言いません｣
｢すんません！｣
ここで、いつの間にか寝ていて宮侑の肩に寄りかかるというシチュエーションを予想した方、申し訳ございません。私、そんな天然ちゃんではないので、そもそも寝ませんでしたね、はい。
帰りは疲れて寝るかもしれませんが、帰りは絶対宮侑の隣にはなりませんので。
ピロリん♪
そう決意して窓の外を見ようとした時、私のスマホが震えた。
［帰りも隣座ろな！］
可愛い絵文字と共に送られてきたこのメールの送り主は、他でもない横に座っている侑先輩。
ちらりと横を盗み見ると、私の視線に気づいて白い歯を見せニカッと笑う。
一体全体何がしたいんだこの先輩は……。
私は苦笑いをして前を向いた。
それからバスに揺られること数十分。
合宿先に到着しそうになったので急いでスマホをしまう。
合宿先の学校は公立高校の割には綺麗で、体育館もそれなりに広かった。相手校は兵庫県のベスト8らしい。稲荷崎高校バレーボール部と十分に張り合える強さだ。
泊まる部屋に案内され、2泊3日の合宿のおおまかな予定を聞かされたあと、両校のマネージャーは集まって自己紹介、仕事内容を再確認した。
「神戸○○高校2年の市川 歩美です。分からないことはなんでも聞いて下さい〜」
「1年の小柳 加奈です！3人とも同い年やからよろしくね！」
「「「よろしくお願いします！！」」」
歩「じゃあ仕事内容なんやけど……」
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紗々(プロフ) - のりりんさん» お話内でも書きましたが、ありがとうございます！面白いなんて言ってくれて…(感激) (2021年3月28日 22時) (
レス) id: 41a73f412a (このIDを非表示/違反報告)
のりりん - とても面白かったです！更新待ってます！ (2021年3月28日 6時) (レス) id: a9987baaee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗々 | 作成日時：2021年3月27日 11時
