二十日目 ページ22
「お兄ちゃん、Aです。今朝の様子を見にきました」
扉をノックしこう呼びかけると、まるで扉の前で私のことを待ち構えていたと思えるような速さで開かれた。
その顔はどこかハツラツとしていて、自信や活気に満ち溢れているようでもあった。招かれるまま部屋に入ると爆竹(仮)が完成していた。
「おはよう、お兄ちゃん。ところで机の上にある筒状の物は何？ お兄ちゃん古い書物、読むような感じだったけ？」
愚兄はよくぞ聞いてくれたと言わんばかりに人の悪い表情を浮かべた。マッド・サイエンティストもびっくりな人相の悪さだ。
「あぁ、これなんだがAは前提として触らせないからな。万が一暴発した時怪我してほしくないからな」
え、いつの間にそんな殺傷能力高めの爆竹作ったんスカ。鉄くずでも入ってんスカ。そんなことしたら、やった!! 第一部、完!!! みたいなことになるじゃあないですか。
皆がなんだこれ状態に入りますよ。てかなんで作り方知ってんスカ。もう一度言うが、真面目に科学者なり目指したほうが野望達成なるのでは???
なんで回りくどいことしてんだろと頭にハテナが飛び交っているが、わかったと相槌は打っておく。
「これは簡易的な花火で、主に魚を取るために使う。まぁ、今回はボクシング見物に集まるガキ共に珍しい物を見せてやるための客引き道具だ」
「誰かに当てたりしないでね？ 威力強そうだし」
そんなヘマはしないと言わんばかりに鼻で笑っている兄に、またあとでと言って部屋を去った。
花火のストックがあと三本あったのは目を瞑っておこう。
「ジョナサン兄さん、起きてますか？ Aです」
「あぁ、A。おはよう、今朝はどうしたんだい？ 立ち話も何だから中へどうぞ」
ホントそう言う小さな気遣い、ディオにも見習って欲しいところである。あまりにいい子ちゃんすぎるのも裏がありそうでなんとも言えないが。
部屋に入りベッドに腰掛けると案の定ふわふわで若干テンションが上がった。流石、嫡男の部屋は物が豊かで羨ましいぜと思いながら本題へ。
「今日はボクシングの試合があるみたいね？ そんな兄さんのことを思って、軽食を作ったの!! 良かったら食べてね」
朝一に作ったのはディオの分だけでなく、ジョナサンのも作っておいたのだ。ここで好感度あげとこうか(メタい)
喜んで受け取ってくれたので、そこから会話も弾み屋敷を出るまで和やかな時間を過ごした。
ラッキーカラー
あずきいろ
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kaki氷 - めっちゃ面白いですよ！ニヤつきが隠せませんでしたね！終わってて残念ではありますが、読ませて頂き有難う御座いました！ (11月14日 17時) (
レス) @page36 id: 2e64819f3b (このIDを非表示/違反報告)
死神(プロフ) - とても面白いです！！終わっているのが本当に勿体ないです､､､続きを､､､､！どうか続きをお願いします！！ (2021年10月20日 1時) (レス) @page36 id: e8c18d6184 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 更新が終わってるのが勿体無いです…続きが気になります! (2020年11月14日 9時) (レス) id: 990f265493 (このIDを非表示/違反報告)
メイム(プロフ) - めっちゃ面白いです！！ (2019年6月29日 13時) (レス) id: 89648f6823 (このIDを非表示/違反報告)
瑠射 - コーヒー牛乳さん» ありがとうございます！ 無理のない範囲で更新したいと思います！ (2019年2月3日 20時) (レス) id: 62553ed4b0 (このIDを非表示/違反報告)
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