銀ちゃん、結婚してたアルか？！

第弐拾壱話 慰め ページ25

貴方side

万事屋を出てただぼーっと歩いていた。

気づいたら銀時と再開できた思い出の場所にいた。
どこにでもあるような公園で、遊具もそれなりにあって。

木陰にあるベンチに腰を下ろした。

たまたま仕事帰りに散歩していた時、このベンチに座ってジャンプを読んでいる銀髪を見つけた。
戦争で離れ離れになって、生きているのかもわからなかった最愛の人。
その人を見つけた大切な場所。

銀時からプロポーズされた大切な場所。

ベンチに座って色んなことを思い出して、一人俯いて涙を流した。

貴方「浮気か……」

銀時の言うこと聞いて早く万事屋に戻って一緒に住めばよかったのかな。
そしたらこんなことにはならなかったかな…。

貴方「これから、どうしよ……」

そう呟いた私に一つ、影が落ちた。

土方「何してやがんだ？こんなとこで」

そっと顔をあげれば

貴方「土方さん…」

土方さんは私が泣いているのに気づいて目を見開いた。

土方「ど、どうしたんだ？」

貴方「土方さん……、私って、銀時とつりあう女ですか？」

土方「………つりあってねぇよ。お前、若いのに結婚するやつ間違えたよ。お前にゃもっといい奴がいただろ。それでも、あの腑抜け選んだんだ。何があったか知らねぇが信じろよ。自分を、あの腑抜けを」

そう言って土方さんは頭を撫でてくれた。

銀時とは違う手。
でも、その手は銀時みたいに大きくて男の人だなって思った。


土方さん、ありがとうございます。

私、信じてみます。
銀時を…

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