▢部活 ページ19
.
「入ってたんだ。どこの？」
「軽音部っすね。俺、歌うの好きなんで。Aせんぱいは？どっか入ってるんすか？」
「んーん。入ってないよ。お家のことで忙しいからね。でも今年はどうしようかなって思ってるんだ」
ユウがどこの部活に入るかで私の部活が決まる。ゲームではヒロインの部活とサポートキャラの部活が自動的に同じになるからだ。
と言っても攻略対象が入ってる部活にしか入部出来ないんだけど。攻略対象が居ない部活に入部したら展開が進まないからね、仕方ないよね。
ちなみに全体的に音楽系の部活が基本で、あとは剣道部だったりPC部だったりとメジャーなものからマイナーなものまでチラホラある。ユウはどこに入るんだろうな。
そう考えながら雲雀くんの質問に答えたりしていると、スマホからティロンと通知音が鳴る。それが３回ほど続いてから電話に切り替わったので雲雀くんに断りを入れて慌てて電話に出た。
「もしもし」
『あ、Aちゃーん？』
「うん。どうしたのユウ」
『あのね、Aちゃんは今年部活入りたいとか思ってる？
今楓ちゃんに吹奏楽部に誘われてるんだけど、わたしAちゃんと同じところがいいなって思ってて…』
「部活か〜…特には考えてないなー。ユウの好きなように選んでいいよ」
『ん〜……ぇ、？……そっか、ありがとう楓ちゃん。そうしてみるよ！』
「…樋口さんはなんて？」
『明日Aちゃんと回ってみたらいいんじゃない？って！』
「なるほど。それいいじゃん」
『うん！じゃあ今から玄関に向かうから待ってて！』
「はぁい」
プツリと音が切れ、電話終了の文字が画面に浮かび上がる。私はそれを確認してからパーカーのポケットにスマホを入れて雲雀くんに向き合った。
本来、今日の部活はサポートキャラと回って決める予定だった。けれど私が倒れてしまったからその代わりとして樋口楓さんが一緒に回ってくれたみたいだ。
まぁ、結果として私と回ることになってしまったのだけれど。
ユウは変わらないなぁ、と思わず微笑を浮かべる。そして彼にに私帰るね、と言おうとするとその前に口を開かれる。
「もう帰っちゃうんすか？」
「そうだねぇ。帰る約束してたし…きみも友達と帰るでしょう？」
「でも俺、まだせんぱいといたい、」
「…明日、幼なじみと部活回るから、その時にまた会えるよ」
「ホントっすか！？」
「ほんと」
そう言うと破顔させて喜ぶ雲雀くん。可愛いなおい。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1062人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆずもち@(プロフ) - くるみさん» コメントありがとうございます。やらかしてましたー！すみません！それとコメントが引っかかってしまうので消させていただきます…！すみません！ (2023年4月30日 12時) (
レス) id: 893f10864f (このIDを非表示/違反報告)
ゆずもち@(プロフ) - あからみさん» コメントありがとうございます。大丈夫そうかな？と思ったので外しました！ (2023年3月13日 0時) (レス) id: 893f10864f (このIDを非表示/違反報告)
あからみ - うっひょうぃ！！！！！！！！！パスワード外れてまた見れるぅぁぁぁぁあ！！！！！！！！！ (2023年3月5日 19時) (レス) id: 4aa51a475e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずもち@(プロフ) - 結葉さん» ボードに表示しないです…！すみません(--;) (2023年2月8日 14時) (レス) @page32 id: 893f10864f (このIDを非表示/違反報告)
結葉(プロフ) - パスワードはボードに表示しますか？ (2023年2月8日 1時) (レス) id: d9ce17d90a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
