時のなかで

#7話　夢の世界では ページ8

「じゃーね。また明日。」
いつものように、みんなと別れて帰っていく。のんはちりちゃんの家に泊まりに行くみたいだし、パパとママは昨日旅行に出かけた。
「子供じゃないし、1人でお留守番できるでしょ。」そうママ達は言っていた。子供扱いも嫌だけど、大人扱いも嫌だな。
誰かの家に泊まりに行くか、誰かを家に呼ぶか迷ったけどどちらも選ばなかった。きっと迷惑かなとか色々考えてしまって、最終的に考えることさえ放棄してしまったからだ。
パパの作ってくれたピザとスープを食べお風呂に入り、まだ夜の7時なのにベットにもぐりこむ。大きくなったらぁらの部屋には、少し小さなテレビが置かれている。カチャカチャとテレビのリモコンをいじり、番組表を見てみるが面白そうな番組はやっていない。諦めて、仕方なく目をとじてみる。そうすると意外に眠くなってくる。
うとうとと、らぁらが眠ったのは夜の7時15分だった。


「みれぃ、そふぃ、今日はこんなメイキングドラマでライブしてみない?曲はこれかな!ライブの受付をしてもらおう!」
「あっ、ドレッシングパフェのみんな!いいメイキングドラマを思い付いたんだ。ライブ対決しない?」
「「「「「何言っているの？これは夢よ。現実を受け止めなさい。それが大人になるということよ!」」」」」


「はっ!!!」
一気に目が覚めた。真夜中の1時。うなされた悪夢で、汗がぐっしょりだ。
私はどんな夢を見ていたのだろう。夢のせいで目が覚めたというのにその事をすっかり忘れている。もしかしたら、思い出したく無いだけかもしれない。ただ分かるのは、心のもやもやを集めたような夢だったということ。
らぁらは深呼吸をして、また眠りについた。

ヴーヴーヴーヴー!
また、あの朝のように携帯がなりだした。前のように、嫌な事が起きそうだ。

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