【ブルーロック】レモンティーあげたら懐いた。【凪誠士郎】

13 ナマケモノ、時々嵐 ページ13

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私が勝手にそう自己完結していると、すぐ側からため息が聞こえてきた。




『え、なんで今ため息ついたの。』






すると凪くんは、いや、と少し口ごもった。

え、なになに気になるじゃん教えてよ。そんな感じで続きの言葉を期待して少し耳を澄ませてみる。






「重いなって思って。」










暫しの沈黙。










『なぁにが重いって？』







その瞬間、静かなはずの廊下にごつんと鈍い音が響き渡った。




…言わずもがな、私がほぼ反射的に目の前の万年生意気寝太郎に対して、一発拳を下ろしたのだ。








「…っ、いってぇ…」


『重いと思うならすぐどけろし』


「いや、たぷんたぷんだったから」


『凪くんって今死に急いでる感じ？』








二言目の発言で確定ダメージを食らった私。





すいませんねデブで！





全く、最近の子はデリカシーというものに欠ける。おばさん泣いちゃうよ。








『…あれ、おかしいな。目から塩水が…』


「泣いてんの？」


『誰のせいか分かって言ってるのなら凪くんは相当な刑罰を受けるべきだよ。』













そんな幼稚なやり取りをしていると、ふらふらしながらゆっくりと立ち上がった凪くん。ついでに私もこの忌まわしい体勢から解放された。







「ねぇ。」







これまた急に話しかけられる。もう驚かない。







「佐藤は毎日ここまでそれ、買いに来てるんだよね。」







あ、佐藤って言った。なんだ、名前知ってんじゃん、あだ名昇格だ、やったぜ。







『うん、それが何か…』


「レモンティー、俺も好きだから。俺も毎日ここに来るよ」


『え』


「じゃーね」


『あ、ちょ…』










ちょっと待って、という私の静止を聞きもせず、彼は足早に帰ってしまった。どういうこと？と聞く暇もないくらいに。
















………嵐のような人だ。ナマケモノのはずなのに。




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