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Story20 ページ20

大きくなったその声に、蘭丸は顔色を変えずに


「 分かってるよ 」


明るい声と共に顔を上げた。


「 可哀想だけど…、俺は最後までこの仕事したいし！ 」


“赤ん坊の情には負けないからな！”

蘭丸はそう言って、両腕に力をこめた。


「 でさ、仕事を終えたその日の夜だけは… 」


天使の立場は辛い。

人間と同じように心はあって。

人間と同じように感情はある。


「 拓人、部屋行っていいか？ 」


そう呟いた蘭丸の声は震えていた。


きっと蘭丸は、

どんな天使よりも優しい心を持っていて

俺より一生懸命だと思う。

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作者名：Ruru | 作成日時：2011年7月8日 18時

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