√5：君は俺らだけのもの～歌い手～ (ページ27)

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『はーい？』

？「大丈夫？ねぇ！あーちゃん！」

『こまんくんか(笑)』

ガチャ

『大丈夫だよ(ﾆｺｯ』

僕は嘘をついた

さっきまで歌おうとしてたんだ

でも歌おうとすると声が出なくなる

喋る以外に声は出ない

こ「嘘つき…」

『嘘ついてないよ？』

こ「だって…」

ぎゅうっ

こ「震えてるじゃん」

『………こまんくん…』

こ「なに？」

『へた…ｸﾞｽｯ…てね…言われ…たのね…ｸﾞｽｯ…初め…てでね…ｸﾞｽｯ…しかも…それがぁ…友だちでね…す…っごい…ショック…でね…ｸﾞｽｯ…声…歌…ｸﾞｽｯ…歌えなく…なっちゃったぁ』

こ「…あーちゃん。僕はあーちゃんの声好きだよ。」

『でも！………でも…』

こ「100人中100人に好きだって言わせるのは僕も無理だよ。でも今のあーちゃんは100人中60人は好きだって言わせられる。その友だちは40人の中の１人だよ。僕は好きだよ、喋り声も歌声も。」

『…うん。ありがと…ｸﾞｽｯ…ありがとぉ』

こ「よしよし、元気出してね」

『うぇぇぇん…ｸﾞｽｯ…うぅ…』

こ「大丈夫、大丈夫。」

『もっ…だいじょぶ』

こ「やだ…僕がこうしてたい」

『あ…ぅ///ｸﾞｽｯ』

こ「泣き止む方法教えてあげる」

『なに…？』

ちゅっ

『ふぇ…』

こ「ほら止まった。じゃあ僕は帰るね」

バタンッ

なんだったの？

今の…ちゅーした？

僕の初めてが…

その日はなかなか寝ることができなかった。