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『じゃあお願いして俺もバッと入ってこようかな。』
襟ぐりの広いTシャツをパタパタと引っ張りながら言う倫也さん
こんなことにも鼓動が早くなってしまうわたし
「はい！お任せくださいっ！」
そう言ってフライパンの一点を見つめながら返事するのが精一杯だった
倫也さんが部屋から出て行ってやっとまともに息ができる
家に2人きりだけでもハードル高いのに
ウェッティーなのもオプションでついて
しかも雨の音が鳴り響く中で
.....なんであたしパスタ茹でてんの...？
もー！袋もらってさっさと傘借りて帰れよ自分！
でも
今勝手に帰るのは失礼すぎるよね...
とりあえず...大人しく作ろ...
一通り準備して「はぁ.....。」とシンクに両手を突きながら大きく息を吐くと
『んふふ、お疲れ様。』
少し離れた場所から届く声に振り返るとソファーでわたしと同じようにTシャツにスゥエット姿の倫也さんが背もたれにもたれかかってこちらを見ていた。
「え！いつ戻ってきたんですか？！』
『んー？ちょっと前かなぁ。声かけたんだけど、真剣に作ってたから、全然気づかないから見てた。』
そう言って微笑む倫也さん。
「あっ、すいません...ちょっと考えごとしてて...。」
『んー？いいよぉ、Aちゃんが料理してるのいい眺めだったから。お、いいかんじだね。』
ソファーから立ち上がってそんなことを言いながら隣に並ぶと、菜箸でパスタを少しすくって口に入れた
モグモグと口を動かしてこちらを向くと
まんまるな垂れ目で
わたしの頭にガシッと手を置いて
『上出来！！うまー。』
と笑った。
テーブルに並んだ2つのパスタ
2つ並んだフォーク
ソファーに座って待っている私にいちばん突っ込みたいのは私自身だ。
おまえは本当になんて意思の弱いやつなんだ
帰らなきゃの気持ちがあったはずなのに
ご迷惑なんじゃ？の気持ちがあるはずなのに
あともう少しだけ一緒にいたいな...なんて気持ちがどんどん生まれてきてしまって
今もソファーから立ち上る選択肢は簡単に投げ捨てられた
ーこれ食べたら帰ろう！決めた！ー
雨もまだ止んでないし、服だって...
『服、乾かすけど』
そう言って横のバスタオルの上に置いていたわたしの服を指差す倫也さん
「は！はい！あのでも、自分でハンガーかけますんで！』
と抱え込むと、
『はは、乾燥機だから。あっちにあるから入れといで。』
と笑っていた。
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RJS(プロフ) - 読み進めて頂ければ本名として読み手さんのお名前になりますのでもう少し読み進めて頂ければと思います。宜しくお願い致します！ご意見ありがとうございました！ (2022年9月22日 9時) (
レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
RJS(プロフ) - 游さん☆コメントありがとうございます。この物語は一般の方設定で、【四月の夜は。】はこのお話をドラマ設定として書かせて頂いてます。【四月の夜は。】は主人公の名前は歌手設定なのでアーティストネームが【rtzu】です。 (2022年9月22日 9時) (レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
游 - それともう一つこの物語の主人公ちゃんの名前は固定なんですね｡｡｡ 固定なら固定で良いので前もって作品紹介の所に書いていて欲しかったです。。。 (2022年9月21日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
游 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜分遅くにいきなりすみません｡｡｡ お聞きしたいことがあるのですが｡｡｡ この物語に出て来る中村さんは芸能人の設定ではなくて一般人の設定なんですね｡｡｡ (2022年9月21日 1時) (レス) @page1 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RJS | 作成日時：2021年10月10日 1時
