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『すぐ行く。玄関の鍵だけ開けといて。』
そう言われてすぐに玄関の鍵を開けにいくと走り込んできた倫也さんと目が合った
倫也さんの顔を見ると余計に涙が溢れて「どうしよう...うう.....」と言葉が漏れて顔を覆った
『...うん、落ち着いて。ヨシさんは？どこ？』
肩を抱えられながらヨシさんの居る部屋まで案内する
「動かしちゃダメって言われて...っ...なんで...なにがあったのか..わたし.....なんにもできなくて...」
必死で伝えると、支えてくれていた肩を手でポンポンと優しく叩きながら
『...ヨシさん.....。救急車は呼べたんだよね？朝海には？』
「.....まだ..」
『...わかった。俺が連絡するから、Aちゃんはヨシさんの側に居て。』
そう言うと少し離れて倫也さんは朝海に電話をかけた
朝海を思うとより胸が苦しくなって
息をするのがやっとだった...
『...朝海、これからこっち向かうって。』
そう言う倫也さんからはいつもの穏やかな表情は消えていた
程なくして救急車が到着した。
手際良く状況を確認してヨシおばあちゃんはタンカーに乗せられた
〔どなかた1名同乗して下さい。〕
そう言われて倫也さんを見ると少しだけ微笑んでこくりと頷いた。
「はい。私が。」
そう言って救急隊員の方の後ろを行こうとすると、
『すぐ追いかけるから。』
まっすぐ見つめてくれる瞳があった
また溢れそうになる涙をグッと堪えて、「はい。」と答えた。
病院に到着すると、ヨシおばあちゃんはすぐに検査の為に連れて行かれた。
一人になったロビー。
窓から差し込む月灯りが無機質な病院から見える
不安で押し潰されそうで
震える手は止まらない
...カタンッカタンッカタンッ...
『Aちゃん。大丈夫？』
月灯りの逆光でもわかる影。
優しい声。
そのままスッと私の隣に座った倫也さんは何も言わず
只、一緒に居てくれた。
わたしは震えてしまう両手を重ねて必死で隠して
ヨシさんの無事をひたすら祈った
『...きっと大丈夫。』
一言だけ聞こえた声
同時に震える両手を優しく大きな手のひらが覆った
何の音もない病院の廊下
時が流れているのか止まってしまったのか
それすらわからない程
二人の間に静かで冷たい時が流れた
手に感じるぬくもりだけが唯一の救いみたいな気がしてわたしは目を閉じた
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RJS(プロフ) - 読み進めて頂ければ本名として読み手さんのお名前になりますのでもう少し読み進めて頂ければと思います。宜しくお願い致します！ご意見ありがとうございました！ (2022年9月22日 9時) (
レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
RJS(プロフ) - 游さん☆コメントありがとうございます。この物語は一般の方設定で、【四月の夜は。】はこのお話をドラマ設定として書かせて頂いてます。【四月の夜は。】は主人公の名前は歌手設定なのでアーティストネームが【rtzu】です。 (2022年9月22日 9時) (レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
游 - それともう一つこの物語の主人公ちゃんの名前は固定なんですね｡｡｡ 固定なら固定で良いので前もって作品紹介の所に書いていて欲しかったです。。。 (2022年9月21日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
游 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜分遅くにいきなりすみません｡｡｡ お聞きしたいことがあるのですが｡｡｡ この物語に出て来る中村さんは芸能人の設定ではなくて一般人の設定なんですね｡｡｡ (2022年9月21日 1時) (レス) @page1 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RJS | 作成日時：2021年10月10日 1時
